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薔薇の庭園8

[334]  2005-12-23投稿
「見せて。マリアの腕。」
シンに攻められてもマリアは黙ったままだ。
「また隠し事?」
「・・・・。」
「逃げないでよ。マリア。」
「・・・・・・。」
「黙らないでよ。」
「・・・・・・・。」
「せめて、腕だけでもいいから見せて。」
「・・・・・・・・。」
すっとマリアはシンに腕をだした。黙ってシンはマリアの腕を見ると腕だけで十ヶ所くらいある傷が見えた。
「ひどいね、この傷跡。マグレスにやられたの?」
「うん・・・。」
「御免ね。」
「え?」
マリアはシンの顔を見た。
「どうしてシンのせいだって言うの?」
「なんとなく分かる。マグレス、あいつ俺のこと嫌いなんだろ?」
「!」
図星になったマリアは言葉を失った。
「だから、マグレスはマリアに俺には近づくなって言ってんのに、近づいてしまって怒ってこんなことになってしまったんだろう??」
「・・・なんで・・・」
「??」
「なんでシンは悲しい顔をするの??シンだけ悪いって思い込まないでよ。そんなのひどいじゃない、一人だけ背負うの?私にだって背負わせてよ、シンの悲しみを。シンだけ・・・・」
「・・・・・。」
マリアはだんだん涙声になっていった。
「シンだけ・・・、悲しい思い・・・・させたくない。」
その言葉を聞いてシンはマリアを強く抱きしめた。
「なら・・・・・」
少しずつ顔を近づけるそして・・・・、
「俺は、マリアを傷つけさしたりはしない・・・。」
口と口が重なり合った。昼休みの終わりのベルがなってもふたりは何もないかのようにキスを続ける。
「・・・んっ・・・んん・・・」
舌と舌を絡み合わせ、荒い息に熱い息がお互いの唇に触れる。
「はぁ・・・・・ああ・・・・。」
シンの熱い息と舌がマリアの唇に当たった。唇が離れた時には二人の口と口との間に唾が引いていた。

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