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ディフェンド? ”破れぬ誓い” 49

[445]  2006-10-08投稿
 煙の中からは、地面にあいた穴の中心に立っている啓吾の姿があった。その姿を穴の外から見下ろすように翔が見ていた。
 「まだあんな力があったのか・・・」
 翔はあの攻撃を間一髪で避けたのだ。死に掛けていた奴が、いきなりこんな力を発揮するなんて思ってみなかっただろう。
 「!」
 啓吾の目つきがキッと変わった。そして、物凄い勢いで翔の方に飛んできた。啓吾は空中で拳を構えて思いっきり振った。その拳は無防備だった翔の頬に当たった。
 「くそっ!」
 翔は、啓吾の顔面に向かって次々に拳を振っていく。でも、その全てを啓吾に軽々とかわされてしまった。
 
 ドカッ・・・
 
 「うっ・・・」
 翔のみぞおちに啓吾の拳が入った。翔は腹を押さえてその場に倒れこんだ。
 「御前・・・。俺が仲間の姿でもなんで、動揺しねぇんだよ・・・」
 翔は、小さく咳をしながら言った。
 「そりゃ、動揺するさ」
 「じゃぁ・・・、何で・・・」
 その言葉を聞くと、啓吾は鼻で笑って言った。
 「約束したんだよ。晶を倒すって。仲間と誓った約束は破れないしな」
 「・・・」
 「敵がどんな姿でも、仲間との約束がある限り俺は戦う」
 すると、翔はゆっくりと起き上がって言った。 
 「行けよ」
 「は?」
 「晶様を倒すんだろ・・・」
 その言葉を聞いて、啓吾は少し驚いた。
 「いいのかよ。そんなこと言って」
 「いいんだよ。俺はもぅ戦えない」
 と、翔が言うと啓吾の目の前に扉が現れた。
 「じゃーな」
 啓吾は、翔に向かって言った。翔は薄く笑っていた。啓吾は、扉を開けた。まぶしい光がそこにあった。

 啓吾VS翔
 ○   ×

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