「扉」2話
図書室には立ち入り禁止で鍵が何十にもかけられた謎に包まれた部屋がある。
空はその部屋の扉へと近付いた。
*「!!・扉が・・開いてる」
開いていると言うよりは閉め忘れたかのように、ほんの数センチの隙間が開いていた。
空はゆっくりと扉のノブを握ったが、好奇心と恐怖が入交、行動に移せずにいた。
*「急ぐぞ!!」
*「ああ、分かってる」
*「誰か・・いる!??」
扉の奥からは微かに2人の男の話声が聞こえた。
空は不信者かと思い勇気を出して勢いよく扉を開いた。
*「貴方達誰ですか!!」
空は目を見開き口を半開きにしたまま立ち尽くした。
*「何・・・これ??」
部屋の中はもう建物では無く、土の地面に草花が咲いていて、辺りには沢山の木が生えていた。
そして何よりも信じがたかったのは、真ん中にある大きな黒い扉だった。
壁も無いのに扉があり、何よりも異様なオーラを放っていた。
そして、その扉の前には空と同じ年頃の2人の男の子が立っていた。
*「やっべぇ・・お前何でちゃんと扉閉めとかなかったんだよ!!??」
*「忘れてた・・って言うかお前も閉めろよっ!!」
少し日本人とは賭け離れた雰囲気の男の子達は空を放置して言い合っている。
*「・・誰か・・・誰か呼ばなきゃっ!!」
*「!!」
空が立ち上がり扉に向かって走ると、銀髪の男の子は空に気づき、扉に向かって手を伸ばした。
すると空の目の前で扉は勢いよく閉まり、外からは何十個の鍵が閉まっていく音がした。
*「!!・・ここからぁたしを出してっ!!」
空の声は恐怖で振るえていた。
銀髪の男の子がゆっくりと空の方へて歩み寄って来て、とっさにもう1人の金髪の男の子が銀髪の男の子の肩を掴んだ。
*「玲(レイ)!!あの子どうすんの??」
*「龍(リュウ)、今は黙ってろ」
玲と呼ばれた男の子は肩を掴んでいた龍とゆう男の子の手を払って、ゆっくりと空の方へと歩み寄って来て、空は恐怖で腰を抜かし尻餅をついた。
そして、玲は空の目の前に立ち止まり上から空を睨みつけた。
*雨音 空(アマネ ソラ)
*高校2年生
*身長155センチ
*ウルフカットの長く黒い髪に、黒い瞳の普通の女子高生
*ある日の放課後禁断の扉の奥に足を踏み入れ、平凡な日々と別れを告げた。
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