「扉」4話
*「お前名は??」
*「ぁたしは空」
*「俺は玲。こっちが龍だ」
龍は空を見てニコッと笑った。
空が立ち上がると、玲は空の肩を掴んだ。
*「少し我慢しろ」
*「??・・・えっ!!??」
いきなり玲の顔が近付いて来て、空は驚き目をつぶった。玲は空の首に口づけるとそっと唇をはなした。
*「もういいぞ」
*「っ!!??」
首にピリッとした痛みが走り、鞄に入っていた鏡で首を見た。
首には赤く「捕」と言う文字が浮き出ていた。*「何これ??」
*「それは呪縛呪文」
隣から龍が空の首を見て言った。空は首を傾げた。
*「呪縛呪文??」
龍は軽く笑うと説明を続けた。
*「うん。僕らには人間には無い不思議な力があるんだ。そしてその内の1つが呪文だよ。呪文と言ってもいろいろあってその内の1つの呪縛呪文」
*「これが・・え!!呪縛って・・」
*「そう、この「捕」と言う呪縛。これで君は玲に捕われたんだ。そして気配そのものまでもが玲になる」
*「どうゆう事??」
*「普通はね、僕らの世界に行くと君の気配ですぐに人間がいるとバレてしまうから、気配を消す事で君の存在を隠すんだ」
*「そうなんだ」
*「ちんたら喋ってないで行くぞ」
*「あっ!!ごめん」
玲は空をジッと見た。空は不安そうに一瞬玲を見て目を伏せた。
*「・・行くぞ」
*「・・あっ・・うん」
空は顔を上げて、玲と龍の方へと歩み寄った。
*「近くで見ると更に大きい」
空は黒い扉を見上げた。
*「何だったっけ??ディメショ・・??」
*「ディメンション ゲート。僕達異世界人は「次元の扉」って呼んでる」
*「・・次元の扉」
*「扉を開けるぞ」
玲は扉の前に立ち掌を扉にあて、ゆっくりと目を閉じた。
*「??・・・・うわっ!!」
温かい風が吹き抜けると、辺りを強い風が吹き草花が舞った。
玲の周りは円を書くように青く光り、それはとても美しく幻想的な景色だった。
次第に玲の周りの光りが薄れていき、それと共に風は止んでいった。
完全に風が止み、光りが消えると玲は扉から手を放し目を開けて一歩下がった。
*「空、見て・・扉が開くよ」
*龍(リュウ)
*18歳
*金色の片までの髪に、緑の瞳している
*常に笑顔で優しいが、どこか謎めいている不思議な男の子
いが、どこか謎めいている不思議な男の子
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