7月26日午前1時。みかわ園。
「ワン！ワン！」
犬のロッキーの夜鳴きで7歳の佐藤大地と西川あかねは目を覚ました。

「ワン！ワン！」
大地「どうしたんだろうロッキー？ こんな時間に鳴くことなんてなかったのに。」

あかね「そうだね。なんでだろう？でもなんか怖いよぅ。」
大地「おばけでも見つけたりして…」

あかね「おばけ！？」
大地「冗談だよお化けなんているわけないだろ。そうだ！少しロッキーの様子を見てこようよ！」

あかね「やだよ〜こわいよぅ〜」


その時瑠美も目を覚ました。突然尿意が起こったらしくトイレに向かった。

ロッキー「ワン！ワン！ワン！ガゥ〜」
ロッキーはその犬に怯えていた。そしてどんどんその黒い影はロッキーに近付いて来ている。そして…

「ガゥ！ガルルゥ！！」

「キャウ〜ワウ〜」
唸り声とロッキーの悲鳴がみかわ園に響き渡った。
黒い影はロッキーの喉を引きちぎり肉を食らい始めたがすぐに吐いてしまった。


「ばりん！」リビングでこそっり友達から借りたAVを見ていた竜也はその音に気付いた。そしてＴＶを消して音を立てずにその音の元へ向かった。『まさか泥棒？』
竜也は廊下に出た。そこには瑠美もいたしかも唖然としたまま一点を見つめている

竜也「瑠美！どうしたんだ！」

瑠美「あれ…嘘でしょ…」
そこには真っ黒な2メートルはあろうが大きな犬がロッキーの亡骸の側にいた。
大地「どうしたの？」

大地とあかねがやって来た。竜也は本能的に危険を察知した。

竜也「みんな。逃げろ！！」

しかし言った時にはすでに黒い犬はあかねに襲いかかっていた。
あかね「イヤアぁぁぁ！」

竜也「このクソ犬ゥ〜！！」

竜也は犬に蹴りいれたがそれでも犬はあかねの腕を放さない腕からは鮮血がとめど無く流れている。

瑠美「竜也！これ。」 瑠美は竜也に包丁を渡した。
竜也「死ねぇ〜！！」 竜也は包丁を犬の頭に突き刺した。しかし刃が通らない。そして竜也は犬に体当たりされて吹っ飛んだ。犬は今度は竜也の目の前で逃げる大地を襲いはじめた。鋭い爪が大地の背中を引き裂き血が飛び散る… 竜也は感じた。夢の中の自分を『俺は何者だ？お前は誰だ…俺のなかの俺？ 』

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