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金ケ崎の発明

[416]  長澤  2006-10-17投稿
萩村修多という男は、とても好奇心旺盛で安請け合いな性格の男だった。萩村の日常は、朝の天気予報から始まる。その日もちょうど天気予報が始まる頃に起き、顔を洗い、テレビを点けようとした。しかし萩村はテレビのリモコンをどこかに置き忘れたようだ。どこに置いたか探していると、さきに携帯の着信ランプが点灯しているのを見つけた。(何だろう?)着信時間を見てみると、着信したのはまだ萩村が寝ている午前二時だった。「誰だよ・・・。」思わず口を割って出た。送り主は萩村の友人の金ヶ崎からである。金ヶ崎は弱冠二十三歳でアメリカに十年間留学し、神経学を学んできた。帰ってきたのは二年前で、留学する前はよく頻繁に会ったものだが。さて、最近はさっぱり面識がない。どうしたものだろう。とりあえず留守録を聞いてみた。しかし、留守録は一秒もしないうちに切れた。(これでは意味が無いだろ!!)心の中で、旧友から届いた電話に対し少なからずの期待を裏切った金ヶ崎に対して叫んだ。(まったく、なんなんだ。これでは時間の浪費だ。)あきらめて電話を置こうとした時、携帯の着信音がなった。まさかと思ったが、金ヶ崎からである。さんざん迷ったあげく…

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