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貴女との再会?

[356]  秋桜  2005-12-27投稿
三回戦。
相手は県一位の強豪チームだ。
それなりにプレッシャーを感じた。

でも、負けたくなかった。

そして、いよいよ試合開始。
ジャンプボールは俺たちのチーム側に落ちた。
豪がキャッチして、早速俺にパスを回して来た。

(とりあえず、攻めなきゃな)

ディフェンスの隙を見つける。
そこに勢いをつけ攻めた。
上手くかわせた…と思った瞬間。
ディフェンスが立ち塞がった。
そしてファールしない程度に上手く守りを固めて来る。

(やべぇな…)

完全にまわりが塞がってしまった。
まさに、あっという間だった。
すると、ディフェンスを上手く交わしてキャプテンがゴール下に入っていくのが見えた。
俺はそれに反応し、フェイクしてパスをだす。
……が。
すぐにボールは奪われ、目にも止まらぬ速さの速攻で、最初の点が決められてしまった。

(…こ、こんなにもレベルが違うのか…すげぇ)

正直言って、全くと言っていいほど俺たちの攻めは無意味だった。
守りが固く中に攻めることもままならないし、スリーポイントを狙う隙もない。
隙を突いても瞬時に守りに入る。
パスも完全に見透かされ、すごいスピードの速攻で次々と点を決めてしまうのだ。

あっという間に第一クォーターが終わった。

この時点で、20-4という大差だった。
でも、返せない点数じゃないと思った。
まだあと三クォーターもある。

しかし…いつもの調子が出ない俺は、焦っていた。
「おい、健太。
いつものお前らしくないけど、具合でも悪いのか??」
キャプテンが心配そうに俺をのぞきこむ。
「あ…すみません。
なんか今日調子悪いみたいで…」
「あんま固くなるなよ。
初めての試合なんだから、緊張すんのが当たり前だよ」
「はい……」
返事はしたものの、不安は抜けなかった。

結局第二クォーターも歯が立たないまま、38-7で終わった。

焦りは大きくなり、深い絶望に襲われたまま、第三クォーターが始まった。

(いつものプレイをさせてくれ……)

そう、見えない何かに祈りながらコートに入った。

……その時。

「健太ぁ〜!!頑張って来いよぉ〜ッ☆」
麻美の声が響いた。

見上げると、女子が応援に来ているのが見えた。

一瞬、中島と目が合った気がした。


───活躍したい。


そう強く思った。

ピピ───………

ジャンプボールが上がった。

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