─Final Story─ 3話
レオンはベッドに倒れ込み、紙を見てからため息をつき天井を見つめた。
(思い出せ・・か。思い出さ無くても、よく覚えてるよ)
(気づいた時には両親はもういなかった。盗賊の頭に拾われ育てられた。剣の使い方、銃の使い方、盗みの仕方、人の殺し方まで全て教えられた。初めて人を殺したのは・・9歳の時だったっけ??恐怖で腰を抜かしてた。頭は仕事を上手くこなして来た日にはご馳走を食わしてくれたっけ。失敗した日には・・イロイロされたな)
レオンは眉間から左に斜めに残った傷を指で撫でた。
(この傷も頭に切られたんだった。腕の傷も、背中の傷も、足の傷も。頭はいつも殺す気だった・・俺は物心ついた時からずっと頭を殺す事だけを考えてた。そして・・12歳の時に酔った頭が言ったんだ。俺の両親を殺したのは自分だと、拷問まがいの事をして、1番苦しむ殺し方をしたって)
レオンは拳を強く握りしめてベッドを強く叩いた。
(そして俺が気づいた時には周りには死体しか無かった。手には血だらけの剣を握ってて、俺の全身には頭や、他の奴らの血がベットリついてた。全員皆殺しにしてたんだ。・・それから何ヶ月も放浪し続けて、デスシティの近くで腹が減り過ぎて倒れている所をシンが見つけてくれたんだったな・・)
(シンは俺に飯を食わしてくれて、3年間ずっと俺のたった1人の味方だった。シンは幼い頃から義理の両親から酷い虐待を受けて逃げて来たんだよな。俺達は2人共1人だった・・)
「・・シン・・お前は俺が行かなかったら・・また1人ぼっちで戦うのか??」
レオンは目を閉じてシンに問掛けた。
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