雪の華23
「イヤ!イヤァァァ───!! 助けて!助けて聖夜!!」
朱斐が身を震わせ、涙を流し叫んだ。
「──……」
「たす…聖…夜ァァ」
朱斐はポタポタ涙を溢し、目を瞑っている。
そんな朱斐を見て黄藍は押さえを放した。
「フッウッ…ッ」
あまりの恐怖に壁にもたれたままズルズル床に崩れ落ちた。
涙を流し、体を震わせる朱斐。
「セイヤ──それがあんたの好きな相手?」
「ちが……」
涙が止まらず、震えた声で喋る。
「襲われそうになった時、助けを求める。それは好きな奴以外なんだよ」
「──……」
「分からない、の答えがようやく分かったか? 馬鹿な女」
「ッい…い加減にして! ふざけてこんな」
朱斐がポタポタ涙を流しながら睨みつけた。
「ふざけていない。本気だった」
「なっ」
「お前男の名前呼ぶし、泣くしウザかったから止めた」
朱斐の顔が今まで見た事無い程憎悪で満ちていた。
「わ…たしは…白藍の……大切な兄弟だから仲良くした…くて」
「ウザイ、目障り、何様?」
黄藍は泣き崩れている朱斐に容赦無く、言葉をぶつける。
「ッ何で……そんなに」
「良い話を聞かせてあげるよ。朱斐様」
黄藍はドア窓から中庭に出ると、中庭の方向を向いたまま、朱斐の近くに座った。
軒下の芝生に座り、木々や草や花を見つめる。
「白藍の母親は自殺した」
「えっ」
いきなりの爆弾発言。朱斐の涙が止まった。
「馬鹿な女だった」
黄藍は微かに笑みを浮かべている。
朱斐は黙って話を訊いている。
「白藍の母親は、白藍の父親、夫以外に好きな奴がいた。だが家の関係で好きな奴以外と結婚。子供(白藍)を生んで、旦那(白藍父)は優しい。だけど──好きな奴を忘れきれず、罪悪感から自殺」
黄藍が甲高い笑い声をあげる。
「ハハハッ、馬鹿らしい。そう思わないか? お前にそっくりな馬鹿な女」
「白藍の…お母様よ?」
「だから、だ」
「……」
「白藍や他の子供を残して、他の男に恋漕がれ死ぬなんて馬鹿すぎる」
朱斐は何を言ったらいいのか分からずうつ向く。
「………が……そうだ」
「えっ?」
黄藍が小さく何かを言った。
──残された白藍が、可愛そうだ──
朱斐が身を震わせ、涙を流し叫んだ。
「──……」
「たす…聖…夜ァァ」
朱斐はポタポタ涙を溢し、目を瞑っている。
そんな朱斐を見て黄藍は押さえを放した。
「フッウッ…ッ」
あまりの恐怖に壁にもたれたままズルズル床に崩れ落ちた。
涙を流し、体を震わせる朱斐。
「セイヤ──それがあんたの好きな相手?」
「ちが……」
涙が止まらず、震えた声で喋る。
「襲われそうになった時、助けを求める。それは好きな奴以外なんだよ」
「──……」
「分からない、の答えがようやく分かったか? 馬鹿な女」
「ッい…い加減にして! ふざけてこんな」
朱斐がポタポタ涙を流しながら睨みつけた。
「ふざけていない。本気だった」
「なっ」
「お前男の名前呼ぶし、泣くしウザかったから止めた」
朱斐の顔が今まで見た事無い程憎悪で満ちていた。
「わ…たしは…白藍の……大切な兄弟だから仲良くした…くて」
「ウザイ、目障り、何様?」
黄藍は泣き崩れている朱斐に容赦無く、言葉をぶつける。
「ッ何で……そんなに」
「良い話を聞かせてあげるよ。朱斐様」
黄藍はドア窓から中庭に出ると、中庭の方向を向いたまま、朱斐の近くに座った。
軒下の芝生に座り、木々や草や花を見つめる。
「白藍の母親は自殺した」
「えっ」
いきなりの爆弾発言。朱斐の涙が止まった。
「馬鹿な女だった」
黄藍は微かに笑みを浮かべている。
朱斐は黙って話を訊いている。
「白藍の母親は、白藍の父親、夫以外に好きな奴がいた。だが家の関係で好きな奴以外と結婚。子供(白藍)を生んで、旦那(白藍父)は優しい。だけど──好きな奴を忘れきれず、罪悪感から自殺」
黄藍が甲高い笑い声をあげる。
「ハハハッ、馬鹿らしい。そう思わないか? お前にそっくりな馬鹿な女」
「白藍の…お母様よ?」
「だから、だ」
「……」
「白藍や他の子供を残して、他の男に恋漕がれ死ぬなんて馬鹿すぎる」
朱斐は何を言ったらいいのか分からずうつ向く。
「………が……そうだ」
「えっ?」
黄藍が小さく何かを言った。
──残された白藍が、可愛そうだ──
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