安いバイク其の七
軽トラは次第に峠へ入ってゆく。とにかく早く着いてくれと思っていた。すると、前に一台のバイクが…!物凄い早さでカーブをこえてゆく!仲間は僕の気持ちを察して無言でスピードを上げ、軽トラでグリップ走行をかます。驚きつつ、前のバイクを目で追う。そして、魔のカーブが姿を次第にあらわにする。前のバイクはカーブに突っ込もうとしている。そこで横につき、「あんた!女に会いたいって言われたからって死ぬことないだろ?」『昨日夢にあらわれた時俺はこうするしかないと思ったんだ!』「馬鹿野郎!命を粗末にするな!」『このカーブを乗り越えれたら生きよう!しかし、こえられなかったら彼女とゆくっ!!』男はカーブに無謀に突っ込んでゆく!僕らは見てるしかなかった‥男はおたけびをあげながら突っ込む!一瞬、女が見えた!その顔は微笑んでいる‥。男はバイクのバランスを崩してガードレールに突っ込んでゆく!その時、女はバイクに軽く触れた!すると、バイクは魔のカーブを綺麗に曲がりきってゆく!僕は歓喜した!女は彼を連れていく気はなかったのだ!ただ一度会いたく現われたのだった!彼はバイクを止めフルフェイスをとる「やっぱりあんただったんだな!」
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