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ディフェンド? ”救いの言葉” 55

[523]  2006-10-26投稿
その場には煙が中を舞い、その中からは竜が現れた。
 「終わったか・・・」
 秀は呟いた。そして、煙の中からは倒れた龍華の姿が目に映った。
 「詰まんなーい」
 まどかはムッとした顔をして言った。すると、気を失っていた藻が目を覚ました。
 「龍華・・・?」
 藻は倒れている龍華を見た。龍華の体からは血が流れている。
 「龍・・・」
 名前を呼ぼうとした時、藻の背中が急に重く感じた。
 「動かないでくださいね。動いたらつぶしますよ」
 まどかの声だった。まどかは重力で藻の体を動かなくさせているらしい。
 「うっ・・・」
 龍華の声がした。その小さい声は秀の耳に届いていたらしい。
 「まだ息があったのか・・・」
 そぅ言うと竜はギロッと龍華を睨んだ。
 「畜生・・・」
 龍華は言った。その声は誰にも聞こえないくらいの小さな声だった。

 戦えねぇよ・・・

 仲間だった奴らと戦えるかよ・・・

 龍華は手を強く握った。すると、頭の中で聞き覚えのある声が聞こえてきた。
 
 『負けないで。龍華さん・・・』

 『アンタのそんな姿見たくねぇよ』
 
 『私達も力をかしますから・・・』

 「止めだ!」
 秀は言った。竜は白く尖ったつめを龍華の方に向けて襲い掛かった。
 「龍華っ!!」
 

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