タイセツナモノ
今日は運動会か・・・。
たぶん僕にしかみえない世界。屋上でおにぎりをほおばりながらなんだか不思議な気持ちになる。
――みきも参加すればよかったのに。――
そして僕にしかたぶん聞こえない声。
「僕は生きてるから参加できないよ、ゆま。」
――あら、みきだったらみんな歓迎するんじゃない?――
「さらめは見えないからいいさ。1人で走ってんのバカみたいじゃん。」
――いいと思うけどなぁ。あっ、みき。そろそろ始まるんじゃない?授業。昼休みおわっちゃうよ。――
キーンコーンカーンコーン。チャイムの音だ。ありきたりな。
「じゃ、そろそろいくから。」
彼らと話していると、他人はただ1人ごとを言ってるようにみえるだろう。でも幼いころから、彼らは見えていたから、僕にとってこれは普通のこと。
教室にはいると、みんなまだ席についてはいなかった。
「みき。おそかったな。また屋上であいつらと話してたのか?」
「うん。」
「次の時間沢谷だからねないほうがいいぞ。」
「ああ。」
僕のことをよく知ってるのがただ1人いる。彼もまた、僕ほどじゃないけど彼らがみえる。施設からの付き合いだ。僕は竹沢仁・・・たけじとしかそれほど付き合いがない。昔から生きてない人との話の方がなれていたからだ。
「おい、沢谷がきたぞ。」
男子生徒がいった。みんながどこかでみたことがあるように、一斉にすわりはじめた。
ガラガラ・・・。
さっきの騒がしさがうそだったみたいにしーんと静まり返った。
「教科書のP102ページひらいて。今日は古文の内容の宿題があったな・・・田中、黒板にかけ。」
いつもの眠気がおそってくる。運動会はどうなったんだろう。ゆま、徒競走に出るってたなぁ・・・1位とれんのかなぁ・・・・―――――――――\r
たぶん僕にしかみえない世界。屋上でおにぎりをほおばりながらなんだか不思議な気持ちになる。
――みきも参加すればよかったのに。――
そして僕にしかたぶん聞こえない声。
「僕は生きてるから参加できないよ、ゆま。」
――あら、みきだったらみんな歓迎するんじゃない?――
「さらめは見えないからいいさ。1人で走ってんのバカみたいじゃん。」
――いいと思うけどなぁ。あっ、みき。そろそろ始まるんじゃない?授業。昼休みおわっちゃうよ。――
キーンコーンカーンコーン。チャイムの音だ。ありきたりな。
「じゃ、そろそろいくから。」
彼らと話していると、他人はただ1人ごとを言ってるようにみえるだろう。でも幼いころから、彼らは見えていたから、僕にとってこれは普通のこと。
教室にはいると、みんなまだ席についてはいなかった。
「みき。おそかったな。また屋上であいつらと話してたのか?」
「うん。」
「次の時間沢谷だからねないほうがいいぞ。」
「ああ。」
僕のことをよく知ってるのがただ1人いる。彼もまた、僕ほどじゃないけど彼らがみえる。施設からの付き合いだ。僕は竹沢仁・・・たけじとしかそれほど付き合いがない。昔から生きてない人との話の方がなれていたからだ。
「おい、沢谷がきたぞ。」
男子生徒がいった。みんながどこかでみたことがあるように、一斉にすわりはじめた。
ガラガラ・・・。
さっきの騒がしさがうそだったみたいにしーんと静まり返った。
「教科書のP102ページひらいて。今日は古文の内容の宿題があったな・・・田中、黒板にかけ。」
いつもの眠気がおそってくる。運動会はどうなったんだろう。ゆま、徒競走に出るってたなぁ・・・1位とれんのかなぁ・・・・―――――――――\r
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