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Oracle:13-2:戦塵

[304]  ガレック  2006-10-29投稿
第6ディメット暦187年14月02日
〜東ヘルマニア平野 盗賊の地下城〜

『ガキン ドスッ!!』
『ヒュン ザクッ!!』
残酷な、肉が斬れる音が地下城に木霊する。
その度に剣は朱に染まり、人はただの肉塊となる。












「ハァ………ハァ………ハァ


クソッ!!斬っても斬ってもきりがねえ。
エルクや禅煌やレイラともはぐれちまったし、ダーーーーもう最悪だ!!」













「ふぅ、ある程度片が付きましたね。
大丈夫ですか?レイラ?」
「なんとかね。でもリオンや禅煌さん……大丈夫かなぁ?………」
「分かりません。
ですが、僕達は離れ離れにならなくて助かりました。」
「…………そうね。」











「ウォラァ!!!」
「フン!!」
『ドスッ』







「ふむぅ、これだけの人を屠る(ほふる)のは久々よのぅ。
のぅ、秋水。」
禅煌は一人そう刀に語り掛けていた。














〜地下城 最深部〜

「伝令!!あっしらの半数以上の仲間が4人の義勇兵殺されちまいやした!!」

『ザワザワザワザワ』
『冗談だろ?たった4人に半数以上って……』
『鬼神だ!鬼神が攻めてきたんだ!!』










「黙れぃ!腰抜け共!!」

「お、お頭…………」

「ほぅ、たった4人に半数以上が………



で、どうした?」

「え?え〜と、その……」

「きゃつ等は確かに4人で半数以上を殺した。ならば、落ち着き、逃げるだけだ。

「お頭、逃げるだなんて………」

「嫌な奴はここで死ね、三十六計逃げるに如かず、天の時を待つために、儂はここを退く。
よいな?………!!」
『は、ハッ!!』




〜それから1時間後〜

















『バン!!』
「………ちっ!!逃がしたか…………」


「「リオン!!」」
「おぅ、レイラ、エルク、無事だったのか!」
「も〜〜心配したんだから〜。」
「そうか、で禅煌は?」
「…………………」
「そうか…………」










「困りますな、勝手に殺されては。」
「禅煌さん!!!」
「うわ、返り血で服が真っ赤だ。」
「とりあえず外に出ようぜ。ガーデナさんも心配してるんじゃねーか?」
「賛成。」











第13-2話『戦塵』完

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