平安☆美人の法則!!?
…螢雪は呼吸数で、伊織姫が寝たことを悟ると、姫の方に向き直り、姫の栗色の髪を優しく撫でました。
その艶やかな髪といったら、例え黒髪でなくとも、そこらの女性と比べて全く遜色ありません。しかも髪が全体的に短いので、いつも髪を洗えるからか、そこらの女性にはない、非常にいい香りが髪から漂ってきます。
螢雪は無防備に眠ってしまった姫を見て、抱き締めたい、という欲求に駆られましたが、抱き締めてしまうと姫を起こしかねないと考え、寸前で思い止まりました。
その代わり、愛しそうな瞳で姫を見つめると、姫を起こさないようそっと唇に口づけを落としたのです。
やがて静かに唇を離すと、螢雪は眠る姫に向かって、優しくも冷たい声音で小さく呟きました。
「手荒な真似をしてすみません姫…。ですが…私はどうしても…貴女が欲しい。そして貴女が蔑視されない国を創りたい…──。この平安の世の美女の代名詞、それが貴女になればよいと思うのです。…それに現帝には政の才はないし、これ以上右大臣家を野放しにはできない。ここはやはり私が…──。」
そこまで呟くと、螢雪は姫から目をそらして暝目し、深く深く息を吐いたのでした…。
その艶やかな髪といったら、例え黒髪でなくとも、そこらの女性と比べて全く遜色ありません。しかも髪が全体的に短いので、いつも髪を洗えるからか、そこらの女性にはない、非常にいい香りが髪から漂ってきます。
螢雪は無防備に眠ってしまった姫を見て、抱き締めたい、という欲求に駆られましたが、抱き締めてしまうと姫を起こしかねないと考え、寸前で思い止まりました。
その代わり、愛しそうな瞳で姫を見つめると、姫を起こさないようそっと唇に口づけを落としたのです。
やがて静かに唇を離すと、螢雪は眠る姫に向かって、優しくも冷たい声音で小さく呟きました。
「手荒な真似をしてすみません姫…。ですが…私はどうしても…貴女が欲しい。そして貴女が蔑視されない国を創りたい…──。この平安の世の美女の代名詞、それが貴女になればよいと思うのです。…それに現帝には政の才はないし、これ以上右大臣家を野放しにはできない。ここはやはり私が…──。」
そこまで呟くと、螢雪は姫から目をそらして暝目し、深く深く息を吐いたのでした…。
感想
- 5175: 続きお願いm(_ _)m [2011-01-16]
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