夢から覚めたら(第二夜)
ー 第二夜 ー
にわかには信じられない、理解しろという方が無理な状況ではあったが、素っ裸になって自分で自分の身体をまさぐり、オレは諦めつつも納得せざるを得なかった。
一体、何がどうしてどうなったのか、理由も原因も全く分からないが、ある日の朝、オレは突然「オンナ」になってしまった……。
幸い、学校は夏休み中で授業は無い。
とは言え、野球部の練習は朝から晩まで行われる。
「こういう状態」では外に出る事すら出来ないので、とりあえず今日は練習を休むとの事を親友に伝える。
「おう! こんな朝っぱらからどうしたんだ?」と、こっちの事情を知るよしも無い親友のトボケた声が携帯の向こうから聞こえて来る。
「あ、ああ、実はさぁ……」
言い掛けて、自分で自分の耳を疑った。
なんと、声までもがカン高い女声になっていた(しかもキャピキャピの、いわゆるアニメ声!)。
オレは目一杯、ワザとらしく声を低くしてノドを詰まらせた。
「ちょ、ちょっと風邪をひいたみたいで……ゴホッゴホッ」
「おいおい、夏風邪かぁ? 練習がキツいからって仮病でも使っているんじゃないだろうなぁ」
あくまでもノー天気な親友のツッコミに、オレも仮病であって欲しかった……夢なら早く覚めてくれ! と心の中でぼやきながら、どうにか誤魔化して電話を切った。
にわかには信じられない、理解しろという方が無理な状況ではあったが、素っ裸になって自分で自分の身体をまさぐり、オレは諦めつつも納得せざるを得なかった。
一体、何がどうしてどうなったのか、理由も原因も全く分からないが、ある日の朝、オレは突然「オンナ」になってしまった……。
幸い、学校は夏休み中で授業は無い。
とは言え、野球部の練習は朝から晩まで行われる。
「こういう状態」では外に出る事すら出来ないので、とりあえず今日は練習を休むとの事を親友に伝える。
「おう! こんな朝っぱらからどうしたんだ?」と、こっちの事情を知るよしも無い親友のトボケた声が携帯の向こうから聞こえて来る。
「あ、ああ、実はさぁ……」
言い掛けて、自分で自分の耳を疑った。
なんと、声までもがカン高い女声になっていた(しかもキャピキャピの、いわゆるアニメ声!)。
オレは目一杯、ワザとらしく声を低くしてノドを詰まらせた。
「ちょ、ちょっと風邪をひいたみたいで……ゴホッゴホッ」
「おいおい、夏風邪かぁ? 練習がキツいからって仮病でも使っているんじゃないだろうなぁ」
あくまでもノー天気な親友のツッコミに、オレも仮病であって欲しかった……夢なら早く覚めてくれ! と心の中でぼやきながら、どうにか誤魔化して電話を切った。
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