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ココロのキモチ?

[320]  ミライ  2006-10-31投稿

ドアの外からは彼女の泣きじゃくる声がする…


「カズーいきなり別れるだなんて勝手だよ…どうして??中に女いるんでしょ??あたしと別れてその人と…」

「朝っぱらから近所迷惑だろ。人の迷惑も考えろよ。とにかく大声出すのやめてくれないか。」


外は急に静かになった。気になったあたしはドアの覗き穴に目をやろうとしたその時、

カチャ。ドアが開く。

「人ん家まで付けて来るなんて、全く困るよなぁ…ゆきさんごめんね。」

「…イヤ、あたしは別に…その、…彼女は?」

「あぁ。とりあえず帰ったよ。」

「へぇ…あっそうなの。」



それから部屋にはなんとも言えない重苦しい空気が溢れていた。

あたしもカズヒロもひとつも声を発しなかった。


大して興味もない朝のニュースが淡々と流れていた。



「ゆき…さん…
びっくりさせてごめんな。

オレ今のゆき見てるとほっとけないんだよ。スキとかそーゆうキモチなのかなんなのか今はまだよく分かんないんだけど…
オレ、ゆきの側にいてもいいかなぁ?」



「カズヒロ……

……ありがとう。うれしいよ。」

溢れる涙でカズヒロの顔がよく見えなかった。
あたしを優しく抱き締めるカズヒロ。

…カズヒロの元カノごめんね。


たくさんの想いの詰まった涙は止める事ができなかった。

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