天使のすむ湖90
その翌日は、朝からしとしとと雨が降り続いていた。その中で、葬儀は教会で静かに執り行われた。献花のブルーローズは、不思議と温室に咲いていた。
何もする気がおきなくなった俺の変わりに、岬が温室からとってきたものだった。三月にはまだ早いはずの花が、まるで香里の死を知るかのように、参列者の四本だけ咲いていたのだった。
そのブルーローズで、葬儀は滞りなく進められた。
そして、驚くのはそれだけではなく、墓石まで香里が墓石屋の方に既に頼んであり、速やかに運んでくれた。
もしかすると、俺が何もする気がおきなくて困るだろうからと、香里は亡くなる前に用意周到に準備したのかもしれない。
自分がますます情けなくなり、男としての自信もなくしかけていた。
言われたように、香里のお墓は温室に建てられた。
まだそんなことに追われているうちは良かったが、葬儀やかたずけが終わると、俺は再び、抜け殻のようになってしまっていた。
何もする気がおきなくなった俺の変わりに、岬が温室からとってきたものだった。三月にはまだ早いはずの花が、まるで香里の死を知るかのように、参列者の四本だけ咲いていたのだった。
そのブルーローズで、葬儀は滞りなく進められた。
そして、驚くのはそれだけではなく、墓石まで香里が墓石屋の方に既に頼んであり、速やかに運んでくれた。
もしかすると、俺が何もする気がおきなくて困るだろうからと、香里は亡くなる前に用意周到に準備したのかもしれない。
自分がますます情けなくなり、男としての自信もなくしかけていた。
言われたように、香里のお墓は温室に建てられた。
まだそんなことに追われているうちは良かったが、葬儀やかたずけが終わると、俺は再び、抜け殻のようになってしまっていた。
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