プラチナリング(Side 涼介)最終話
ある日突然、別れはやってきた。
それは優香里の出産が始まった日。俺は優香里が産気付いた時から、自分の意識が遠のき始めたのを感じていた。
やがて、時間が経つに連れ、段々と意識が薄れていった。
そして… 。
「オギャーッ!」
俺たちの子がこの世に生を受けた。
その時には、俺はもうほとんど消えかけていた。
でも気力(?)でなんとこの世にか留まっていた。
例え無駄なことだとしても、なんとか優香里に別れを告げるために。
やがて、無事出産を終えた優香里が意識を取り戻すと、机に置いてある紙に、震える手で、泣きながら何かを書いた。
俺はそれをかろうじて読み、読みあげて、涙を流した。
その瞬間俺は、意識体から風になった。
…きっと時間がきたのだ。
だから風になった俺は、天に舞い上がる刹那、優香里の病室の窓ガラスを叩き、「約束するよ」と囁いた。もちろん優香里には聞こえないけれど。
そうして…風となった俺は、どこまでも高く舞い上がり、舞い上がるなかで、残っていた意識も完全になくなった。
…やがて風が舞い上がるのをやめた。
そして俺は……消えた。
それは優香里の出産が始まった日。俺は優香里が産気付いた時から、自分の意識が遠のき始めたのを感じていた。
やがて、時間が経つに連れ、段々と意識が薄れていった。
そして… 。
「オギャーッ!」
俺たちの子がこの世に生を受けた。
その時には、俺はもうほとんど消えかけていた。
でも気力(?)でなんとこの世にか留まっていた。
例え無駄なことだとしても、なんとか優香里に別れを告げるために。
やがて、無事出産を終えた優香里が意識を取り戻すと、机に置いてある紙に、震える手で、泣きながら何かを書いた。
俺はそれをかろうじて読み、読みあげて、涙を流した。
その瞬間俺は、意識体から風になった。
…きっと時間がきたのだ。
だから風になった俺は、天に舞い上がる刹那、優香里の病室の窓ガラスを叩き、「約束するよ」と囁いた。もちろん優香里には聞こえないけれど。
そうして…風となった俺は、どこまでも高く舞い上がり、舞い上がるなかで、残っていた意識も完全になくなった。
…やがて風が舞い上がるのをやめた。
そして俺は……消えた。
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