恋13話
すると
友義は
観念したように言った。
「…じゃー
帰るか。」
「えっ…」
那智は
いつの間にか
その時間を楽しんでいて
ずっと
そうしてたいと
思ってしまっていた。
だから
思わず引き止めて
しまったんだ。
「あと
ちょっとだけ…」
友義は
那智を抱き寄せて
言った。
「寒いだろ?」
「大丈夫だからっ…」
那智は
この時にはもう
友義を
好きだったのだろう。
必死に
引き止めた。
友義は
ニコッと笑い言った。
「しょうがない子(笑)」
「えへへ♪」
那智は
おもいっきり甘えた。
そして
決心したように言った。
「ねえ…
友義と一つに
なりたい。」
那智は
何となく分かってた
のかもしれない。
友義にとって
最後の夜
ってことを。
そして
友義が
妊娠させた子達の
気持ちが分かった。
友義には
不思議な魅力がある。
那智は
そう思ったんだ。
那智の言葉に
友義は…
「…でもっ…」
何か言いたげな
友義に
那智は言った。
「分かってる…。
全部知ってる。」
那智は
いっぱい
いっぱいだった。
自分から
誘ったんだもん。
しかも
初めてなのに。
※14話へ続く
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