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MORTAL〜カケガエノナイモノ〜第3話

[334]  コナタ  2006-11-12投稿
「・・・・・・笑ってる・・・?僕が?そんな分けないじゃないですか!」
僕がそう言うと、キリカは嘆息し
「自覚はないのね。無自覚的にそんな笑いが出来るなんて、なんて恐ろしい・・・貴方、そこの鏡で自分の顔を見てみなさいな。」
そう言った。
どういうことだろう。彼女はなにが言いたいのだろう。意味の分からないまま、僕は机の上にある鏡に手を伸ばす。
「・・・・・・!」
絶句した。
鏡に映っているのは一体誰だ?鏡に映っているその顔は、余りに冷淡で、残酷で・・・
「・・・冷笑的な笑み。それが今の貴方の顔よ。」
言われるまでもなく僕の顔だ。しかし、なんて恐ろしい表情・・・。
「そうね、まぁ〜でも、貴方の場合はあり得なくもないかぁ〜。貴方はかなりの変わり者だものね。」
「・・・え?何がです?」
キリカの独り言に思わず聞き返す。
「あぁね。・・・まず、敬語も禁止!」「はぁ。」
「それでは、さっきの質問に答えましょ。」
そう言い、話始める。
「貴方の場合、死なんてどうでもいいことなのよ。貴方の今の状態くらいは把握してるわ。両親、妹、親類縁者すべからく既に死亡。見事なまでの独身だわね。しかも、貴方が10歳の時、親類縁者全てを連れての旅行途中の飛行機墜落事故。・・・助かったのは貴方だけ。それからずっと1人で生きてきたのだもの、そんな性格にもなるか。ましてや、そんな笑みなど・・・それからも、なかなか苦労の多い生活を送ってきたみたいだしね。」
「・・・・・・!」
再び絶句する。ここまで僕のことを知っているなんて。
「あら、私は言ったわよん?前の死神からの引継とはいえ、貴方についてはだいたい把握してるって。」
なおも続ける。
「・・・それに、貴方が人を信じられないことも、ね?」

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