夢魔 ?
私の彼、名を高林明といい、県内随一の名門として名高いN学園に籍を置いている。家業は不動産屋だ。
一ヶ月前に彼の家を訪れたが、それは立派な豪邸だった。県内で三本の指には入るであろう高級住宅街の一角に建ち、車庫にはベンツ、ルノー、アルファロメオが一台づつ。池には鯉が泳いでいた。
彼の両親にも挨拶をした。挨拶がてら彼のことをべたほめし、手土産(ろんぽの和菓子を買ったので高くついたが仕方ない)を渡し、愛想を振りまいておいた。
後で、彼から「父母とも則子のことをほめていたよ」といわれた。何時もより髪を丁寧にブロウし、化粧は極力ひかえ、服はワンピースにカーディガンと良家のお嬢様っぽく見せたのも正解だった。
しかし――、と私は思う。
その日、二階の彼の部屋で談笑し、「ちょっとお手洗いに」といい、一度部屋を出た。ちなみにそれは真っ赤なウソでただ単に彼の家を見て回りたかったにすぎない。足音に細心の注意をはらい、歩いていると、ダイニングの手前にきた。
そこでは彼の両親が話をしていた。
一ヶ月前に彼の家を訪れたが、それは立派な豪邸だった。県内で三本の指には入るであろう高級住宅街の一角に建ち、車庫にはベンツ、ルノー、アルファロメオが一台づつ。池には鯉が泳いでいた。
彼の両親にも挨拶をした。挨拶がてら彼のことをべたほめし、手土産(ろんぽの和菓子を買ったので高くついたが仕方ない)を渡し、愛想を振りまいておいた。
後で、彼から「父母とも則子のことをほめていたよ」といわれた。何時もより髪を丁寧にブロウし、化粧は極力ひかえ、服はワンピースにカーディガンと良家のお嬢様っぽく見せたのも正解だった。
しかし――、と私は思う。
その日、二階の彼の部屋で談笑し、「ちょっとお手洗いに」といい、一度部屋を出た。ちなみにそれは真っ赤なウソでただ単に彼の家を見て回りたかったにすぎない。足音に細心の注意をはらい、歩いていると、ダイニングの手前にきた。
そこでは彼の両親が話をしていた。
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