携帯小説!(PC版)

出発

[433]  ゆきな  2006-11-15投稿
「ポーッ、ポーッ。シュッ、シュッ、シュッ、シュッ、シュッ――」

 遂に動き出した

 あちこちで子供の歓声が聞こえる

 蒸気の音が鼓膜をふるわせ、
 
 レールと車輪のまさつ音はこげ茶色の木目から

 革靴を伝い、私の指先までふるわせてい


私はこれを芝居が始まる前に、暗幕が左右に

するする動いていく様子と重ね合わせてみた



到着の時分はまだ当分来ない


ゆっくりお休み」と私の中の眠りフクロウが優しくいった

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