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遠距離恋愛

[458]  ユウキ  2006-11-17投稿
『遠距離恋愛の何が苦しいのかと聴かれたら……私は間違いなく【相手を信じきること】と答えると思う』


ネットで知りあって…初めて実際に会ってから次に会うまではそんなにはかからなかったが、お互い仕事もあるし休みも合わない。会おうと思うならどちらかが頑張って合わせなければ無理なのだ。これは普通の恋愛も同じこと。それが少し大がかりなだけだ。



私は仕事をなかば無理矢理休んで彼女に会いに再び大阪を訪れた。



会うのが2度目でも私は緊張していた。ハッキリ言うと彼女に会いたかったからだ。そして、ある決意をしていたから。



【告白しよう】と。



後から聞かされたことだが、彼女は前回観覧車に乗った時に何らかのアプローチがあるものだと思っていたらしい。



そう聴かされた時、男らしさという点においてはダメだしを食らったような気がして少しヘコんだ。



そういうこともあり、きちんと自分の気持ちを伝えることにした。



何を伝える?好きだと?



俺は彼女の事を本当に好きなの?どこが好きなの?



そんなフレーズが浮かんでは私の決意を揺らがせようとしていった。



大阪に着いたはいいものの彼女と待ち合わせた場所へ向かうだけでも一杯一杯だった。東京ならまだしも、関西圏は完全にアウェーなのだと嫌という程思い知らされた。



彼女と合流し、特に何処へ向かうでもなくプリクラを撮ったり食事をしたり、買い物をしたり。初めてのデートをした。



カラオケに入り私も彼女も新鮮な歌声に聴きいって…お互い少し疲れて。数度の沈黙は心地のよいものではなく、ただ緊張を煽った。



私は彼女に向き合って素直に付き合って欲しいと伝えた。彼女は『えぇょ』と静かに言ってくれた。



その言葉が嬉しくて…。少しの沈黙の後、彼女を抱き締めてキスをした。



少しでも拒絶されるようならやめよう。と思っていたが、自分でも不思議な程にキスをとめられなかった。


お互いの都合もあるため、大体は日帰りなのだ。時間は悲しい程にアッという間に過ぎていく。



彼女は深夜バスの停留所まで来てくれてギリギリまで見送ってくれた。
本当の『彼女』になったこと。その幸せよりも離れる辛さが大きくてバスの中声を殺して泣いた。



帰りの車内『キスはまだまだ下手やなぁ』とのダメだしメールに少し笑った。

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