携帯小説!(PC版)

SWEEPER 2

[374]  ナカ☆  2006-11-17投稿
“カランッカラン”
「いらっしゃい」
カウンターの向こうでヒゲを生やした太っちょのおじさんが二人を見ていた。
「失礼ですがこの男をご存知ないですか?」
中野がポケットから一枚の写真を出しておじさんに見せた。
「いらっしゃい」
「いや、あのですね。
この方を・・・」
「いらっしゃい」
おじさんは中野の目を見ながら、
「お客さん。ココは喫茶店ですよ」
「やれやれ。私の負けです。歩さん何か頼みましょう」
中野はため息まじりで声を漏らした。
二人はカウンターに座った。メニューに目を通している。
「私はアイスコーヒーで。私はコーラが欲しいです〜。後、パフェも」
歩は嬉しそうに注文している。
「わかりました」
おじさんもさっきとは違ってとても笑顔だ。
それを見て中野はまた
ため息を漏らした。
「さっきの男なら一昨日うちに来ましたよ」
おじさんが思い出したように話し出した。
「本当ですか!何処へ行くとか話してませんでしたか」
中野は食いつくように問い掛けた。
「どうだったかな〜
なんかもう少しで思い出せそうだな〜」
おじさんは横目で中野を見た。中野は肩を落とした。
「歩さん。なんか頼んでいいですよ」
中野は疲れた。厄介な店で聞き込みしてしまった、と。



「まいどあり〜」
二人を店を出た。
「よかったですね。いい情報貰っちゃいました」
歩は上機嫌。
「そうですね。私もまさか喫茶店で財布を空にするとは思ってもいませんでした」
あの後、歩はまたパフェとサンドイッチに他多数頼んだのであった。
「まぁとにかくこれであの男を追えますね」
「そうですね」
中野はもう泣きたかった。

感想

  • 5497: ほんとにこの小説の雰囲気がだいすきです☆早よ続きが読みたいな☆ぽんぽこ [2011-01-16]

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