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航宙機動部隊10

[575]  まっかつ  2006-11-18投稿
余程変わっているのは、共和国宙邦の方だった。 自前で航宙機動戦力を常備する等、正気の沙汰じゃない。 庭を守る為に戦車を用意する様な物だ。 用心棒代の為に、大店を潰す様な物だ。 それだけこの時代、スパイラル=スペ―ス航法に耐え得る軍艦と言うのは、高く付いた。 商用船や旅客船ですら、企業群の屋上屋根を架す系列を通して、大半は船員ごとリ―スやチャ―タ―で間に合わせている位だ。 星系単独で賄える様な買い物では、とてもない。 星系合衆国クラスの大邦ですら、実情は同じだ。 連合艦隊自体、加盟各勢力の寄り合い所帯であると共に、それぞれの政府の委託を受けた、星間警備会社や、船団護衛サ―ビスや、紛争請け負い業等、防衛資本群の提供する、傭兵艦隊『ソルジャ―ズ・フリ―ト』の寄せ集めだった。 必要な期間だけ契約して、血と金をセ―ブする。 これがこの時代の戦争の主流だったのだ。 傘下諸勢力から拠出金を集めて、統一した機動戦力を編成する構想も、一度ならず提案されたが、マスメディアと当該国達の袋叩きに合って、その都度闇に葬られた。 『ですが、我々も戦いますぞ』 『貴国がですか?しかし、御国にはろくな…否。御国には正規の機動戦力は無きに等しいと、伺っていますが』 『左様。当星系には、ろくに戦える奴がいません』 こう言って、ユ―モアたっぷりに胸を張る辺り、グイッチャルディ―ニ氏はやはり、並の政治家でなはかった。 それは、長年の経験に裏打ちされた、演技ではあったが、ミスリ―ドを意図した、陰湿さの徴候は、少なく共リクには、微塵も感じられなかった。 しかし、それはそれで、少年は心中所か、全身に冷や汗を浮かべざるをえない、事態ではあった。 卑しくも公人同士の会話である。些細な言い振りでも、受取り次第によっては国辱とすらなり兼ねない。 それ所か、その意図と思惑によっては、大失点を担保に、揺すりたかりに繋がる恐れすらあった。

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