携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> 【ナイト・オン・ドラグーン】21説

【ナイト・オン・ドラグーン】21説

[461]  ミルクボーイ  2006-11-20投稿
「そうか。マナ、助けてくれてありがとう」そう告げてアインはマナを見た。
淡い金色の髪、見るからに真っ白な肌。
そして一番印象的だったのは紅玉を思わせるかのような透き通った紅い眼だった。

アインは一瞬、心臓が飛び出るのではないかという胸の感覚を覚えた。
ジャックやエリス、ましてや他の人達には抱くことはない感情。
人と対峙しただけで胸が高鳴るたど、アインには初めてのことだった。
しかし、それが何なのかはわからない。

「まずは私の隠れ家に行きましょう」
そう言ってマナは崖沿いの山道を下りだした。アインもその後に続く。

崖沿いの道は思ったより狭く、背中を岩に這うようにして進まなければいけない狭さだった。
こんな状況じゃなければ通りたくない道。
目も眩む高さで落ちたら一たまりもない。
ましてや追っ手の兵士達に襲われたりしたら…
そんなことを思っていた時だった。
突然、封印騎士団の空中兵器が目の前に現れた。
「まずい!マナ、引き返そう!!」

言うがままに空中兵器から白い玉のような物が発射された。続けて二発。
一発目の着弾で頭上の岩壁が削り取られ、二発、三発目はアインとマナの中間にある岩をえぐった。
耳をつんざくような激しい爆発音。
そして熱風。
アインはたまらずその場に伏せた。
アインは直撃は免れたものの、砂煙で先が見えない。
「無事か!?マナ!」

砂煙を空中兵器の羽が吹き飛ばす。

「くっ…」
マナは爆風に薙げられ、外に体を投げ出されたものの、近場にあった岩壁を掴み辛うじて落下を防いでいた。

「待ってろ!今助けに行く!」
駆け寄ろうとした瞬間、四発目の白い玉がマナの頭上の岩壁に着弾し手元にあった地盤を崩した。
「きゃっ…!」
マナが崖下に落ちてゆく。
「くそっ!!!」
叫んだ時には自分も崖下に飛び込んでいた。猛烈な風が顔を覆う。アインは思いっきり叫んだ。
「レグナーーッッ!!!」
落下しているアインをレグナが追い越し、アインはその背中に乗る。
物凄い勢いで垂直に落ち、落下しているマナを追い越した。
マナの落下地点に潜り込む、彼女を抱えるように受け止めようと腕を伸ばす。
ズシリと確かな重みが両腕に伝わる。
「助けてくれてありがとう…」

彼女の声は少し震えていた。

感想

感想はありません。

「 ミルクボーイ 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス