僕、俺、私
俺は同じ事を繰り返している。何度でも。部屋の壁紙は煙草の煙で茶色く変色している。辞めていた酒、発泡酒のかんが3本転がって電球の白い光を反射させて綺麗だ。僕の遺伝子は、儚さを重要視する。汚れなく飛べるように。もうどんな種類の言葉も聞きたくないんだ。すべての欲求は、いつも通り、帰りの山道の下の見えない所に捨てたからね。大好きだったチロルチョコの包み紙と一緒に。もう十分生きる辛さは感じとったよ。もう身体が熱いよ。燃え尽きてしまえば、冷たい感情を忘れられるんだね。僕が置き去りにしてしまったあの感情を。演じ続けるのは無理だと分かっていたはずなのに。今年の冬は、私を押し流す。冷たく澄んだ透明の水底に。 何も知りたくなかったのに。
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