万華鏡(7話)
なぁ‥瞬
‥もうすぐ俺たち誕生日だな、もう俺も23歳だぜ。なのにまともに進路も決めないでふらふらしてる。
おまえがいたら何ていうかな‥
『瞬!!瞬!!!!!』
目の前に倒れているのは俺の弟。
‥あの時も同じだった。
親父も胸を押さえながら倒れた。そして死んだ。まさかとは思う、けどこの世に100%保障されていることなんてない。
‥ピポーピポーピポー。
「この方が木崎瞬さんですね、状態を教えて下さい。」
担任の江藤が答える。
「では救急車で病院に搬送するので来て下さい。」
『俺も行きます!!!』
「瞬の兄です。こいつもいいですか?」
「わかりました。きてください」
「凌!!」
‥美月の声だ。しかし話してる暇はない。
俺は振り向かずその場を後にした。
救急車に乗り込んでからも瞬の様子は変わらない。
病院に着いた。急いで手術室へと運ばれた。まるで何かのドラマを見ているようだ‥‥。
手術室の前にあるソファーに腰をおろしてみる‥‥。冷たさが全身に伝わる。
誰かが走ってくる。
「凌‥‥」
『お‥ふくろ‥‥瞬が』
「‥‥うん、‥うん。」
俺らは祈る思いで待った。時間が止まったかのように長く、長く思えた。
8時間後ライトが消えた。医師が出てくる。
「瞬は‥」
「幸い、命は助かりました‥‥しかし息子さんは‥肺癌に侵されています。できる限りを尽くしましたが‥‥‥‥。」
「‥なんなんですか?」
「‥‥癌はすでに転移していました。‥残念ですが、手の施しようがありませんでした。」
「‥‥そ‥んな‥」
「‥‥今後は化学療法で治療をしていきたいと思っています。‥詳しくはまた後ほどお話します。」
「うぅ‥‥」
お袋は泣き崩れた。
俺は立ち尽くし、過ぎ去っていく医師をただ見つめていた。
翌日、救命病棟に移動された。俺は横になっている瞬をみる。まだ麻酔から覚めていない。
『‥なんでお前なんだよ』
反応はない。
『お前は俺なんかより‥っ!‥まだ美月に思いも伝えてないんだろ?
‥‥くそっ!!なんで俺じゃないんだよ‥‥っ!』
‥もうすぐ俺たち誕生日だな、もう俺も23歳だぜ。なのにまともに進路も決めないでふらふらしてる。
おまえがいたら何ていうかな‥
『瞬!!瞬!!!!!』
目の前に倒れているのは俺の弟。
‥あの時も同じだった。
親父も胸を押さえながら倒れた。そして死んだ。まさかとは思う、けどこの世に100%保障されていることなんてない。
‥ピポーピポーピポー。
「この方が木崎瞬さんですね、状態を教えて下さい。」
担任の江藤が答える。
「では救急車で病院に搬送するので来て下さい。」
『俺も行きます!!!』
「瞬の兄です。こいつもいいですか?」
「わかりました。きてください」
「凌!!」
‥美月の声だ。しかし話してる暇はない。
俺は振り向かずその場を後にした。
救急車に乗り込んでからも瞬の様子は変わらない。
病院に着いた。急いで手術室へと運ばれた。まるで何かのドラマを見ているようだ‥‥。
手術室の前にあるソファーに腰をおろしてみる‥‥。冷たさが全身に伝わる。
誰かが走ってくる。
「凌‥‥」
『お‥ふくろ‥‥瞬が』
「‥‥うん、‥うん。」
俺らは祈る思いで待った。時間が止まったかのように長く、長く思えた。
8時間後ライトが消えた。医師が出てくる。
「瞬は‥」
「幸い、命は助かりました‥‥しかし息子さんは‥肺癌に侵されています。できる限りを尽くしましたが‥‥‥‥。」
「‥なんなんですか?」
「‥‥癌はすでに転移していました。‥残念ですが、手の施しようがありませんでした。」
「‥‥そ‥んな‥」
「‥‥今後は化学療法で治療をしていきたいと思っています。‥詳しくはまた後ほどお話します。」
「うぅ‥‥」
お袋は泣き崩れた。
俺は立ち尽くし、過ぎ去っていく医師をただ見つめていた。
翌日、救命病棟に移動された。俺は横になっている瞬をみる。まだ麻酔から覚めていない。
『‥なんでお前なんだよ』
反応はない。
『お前は俺なんかより‥っ!‥まだ美月に思いも伝えてないんだろ?
‥‥くそっ!!なんで俺じゃないんだよ‥‥っ!』
感想
感想はありません。
「 飛水 」の携帯小説
- 【携帯版】多賀城[たがのき]の携帯サイトが完成しました。
- PC用小説サイト新設のお知らせ
- 「携帯小説!」がスマートフォンに対応しました
- 【状況報告】03/18の管理人現況
- 【ネット復活】更新再開
- 管理人です。
- サイトの新デザインを作ってみました。