僕、俺、私
もう苦しくない。何も感じなくなっちゃったんだね。良かった。もう十分苦しんだんだから。そうやって俺は慰められたんだ。それでも感じたいんだ。あの懐かしく温かい感覚を。僕の身体にはあの赤い液体は、もう流れてないんだと、何度も自分に言い聞かせたのに。俺を信じたいと言う微笑みでまた過ちを繰り返す。あの場所には行きたくなかったのに、逆らう事は許されなかったんだ。もう一人の僕は、絶対に許さないだろうか。 屍になった僕を。 もっと僕を見て。誉めて。抱きしめてよ。 無条件に愛して欲しかった。声がでない僕を。俺は立ち上がり叫び続けた。たくさんの赤黒い熱を発しながら。紫色の球体が光を発しながらゆっくりと近づいてきたあの夜。目の前で七色の光が僕の眼球に貼り付いたんだ。 俺は身体の痛みで気を失った。 痛いよ。熱いよ。吐き気で目がくらむ。赤色のボールペンを腕に突き刺す。何度も。インクが漏れて赤く染まった左腕を見て微笑んだんだ。もう後戻りは出来ないよ。その時私を写す鏡は七色に輝くんだ。
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