携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> Jumpin' Five

Jumpin' Five

[370]  曽根菜由美  2006-11-23投稿
第1部  信頼関係

 私は、今でも探していた。
 いるあてオケが解散し、女子オケも離れ、そして自分が勤めている学校の吹奏楽部をも離れ、私は、どこかで楽器ができる場を探し求めていた。実績を上げていない楽団でもいい。ちゃんと組織だって活動しているところならば、もうなんでも良かった。気がつくと、私は美加を連れて、この練習場に足を運んでいた。とある楽器屋の3階にホールがあり、毎週火曜日に練習を行っている、とのこと。
「じゃあ、この用紙に、必要なことを記入して出してください。2ヶ月間、研修期間ということで、約2ヶ月は会費はいただきません。正会員になりましたら、会費と入会費をいただきますので、金額の方、目を通しておいてください。」
代表の沢井さんが、私と美加に、いろいろプリントを渡してくれた。ユニフォームの購入のことも書いてあった。この楽団で楽器活動をしていくぞ、というパワーのようなものを感じた。会員の平均年齢は24歳。私は、平均よりちょっと上だけど、まあまあ平均ってとこだろう。あっ、となりの女が平均年齢を下げている。ヤバイ。
「お二人、パートの方は…。」
「打楽器です。」
「ありがとうございます。そちらの方は…。」
「同じ、打楽器です。」
「あ、パーカッション二人?!ますますありがとうございます。」
どうやら、打楽器の人数不足が深刻であったらしい。たしかに、先月行われた演奏会に募集をほのめかす文章が書かれていたが、こんなに喜ばれるとは。
 今日は、見学という形で、私と美加は合奏室(ホール)に入った。
 あ、美加の説明を全くしていなかったが、この子は、私の学校の卒業生である。吹奏楽部に所属し、あの杉山浩二先生から厳しい指導を受け、うまくなって卒業してきた。さらに成績も優秀で、県内の某有名(かどうか知らない)私立大学の短大部に入学。現在2年生。保母資格を持っており、今度は、幼稚園教諭の免許取得を目指す傍ら、幼稚園の先生になろうと只今就職活動中。その忙しい中での入会である。忙しいけれど、彼女も吹奏楽をやりたい気持ちは同じなのだろう。短大では、鼓隊なるものをやっているが、それだけではつまらない。

感想

感想はありません。

「 曽根菜由美 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス