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宇宙戦隊・32

[466]  豆宮  2006-11-24投稿
テシは慎重にバトルシップを進ませ、光の差す方へ向かった。しかし近付く程光は薄くなっていき、ついには見えなくなってしまった。
「何だったんだ…今の…」
三人は辺りを見回した。

「ねぇ、あそこに誰かいるよ!」
テチが一つの星屑を指差した。よく見ると、その星屑の上に人影が見える。
「何だろあの人…」
「状況からして先程の光に関係ありそうだな…武器を持って、接触しよう」
「待てよ!サリに連絡してから…」
コウが遮ると、テシは馬鹿にしたような目をして、
「コウ殿。サリ殿がいなければ何も出来ないのか?」
と小さく鼻を鳴らして言った。
「…っじゃなくて、サリも言ってただろ?何かあったらすぐに言えって。皆の安全の為にも…」
コウは怒りを抑えて、なるべく冷静に訴えた。
「コウ殿。誰かの言う通りにしてばかりで宇宙が救えるというのか?時には自分でとっさの判断を下す事も必要だろう。赤子じゃあるまいしな…」
「てめっ…!」
「落ち着いてよ二人共っ!」
せっかくバルア星の件で分かり合えたと思ったが、成長しきれない二人にテチは悲しみと憤りを覚えた。
「…分かったよ!何かあったらテメェが責任取れよ!!」
コウにはテシの意見が決して間違っていない事は分かっていた。しかしテシの皮肉っぽさを許せるほど大人にはなれなかった。いくら偉人の生まれ変わりとはいえ、コウはまだ18歳なのだ。


とりあえずテシの案に従い、コウはレーザーライフル、テチは電気砲、テシはマシンガンをそれぞれ持って外へ出た。

「…相手が妙な動きをしたらすぐに攻撃するぞ」
三人の間に緊張が走る。コウには持ち慣れない武器がやたら重く感じた。不安で高鳴る胸を抑え、三人は他の星屑に隠れながら近くまで移動した。

星屑の上の人物に徐々に近づいていく。コウは手にジットリと汗をかき、喉はカラカラだった。…液を破壊する時はこんなに緊張しなかったのに。

一番怖いものはやはり人だな、とコウは実感した。





「……誰や…」



突然、星屑の上の人物が言葉を発した。若い男の声で、アクセントが関西弁に似ている。
三人は思わず身構えた。

「なぁ…悪者でないのなら助けてほしいんやけど…」
弱々しく、しかしぶっきらぼうに男が言う。

「兄ちゃん…どうする?」
「…まず接触をはかるぞ」

意を決して、三人は恐る恐るその人物の前に姿を現した。

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