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【ナイト・オン・ドラグーン】Story†23

[462]  ミルクボーイ  2006-11-25投稿
「確かこの辺りのはず…」
上空から見下ろす。
「村があったぞ。」
そう告げてレグナは村へ降下した。

村の近くに降りて入口まで歩いた。

その中に入ってアインは唖然とした。

村はかなり寂れていて、村人達の活気がまるでなかった。
瓦礫の山にしか見えない建造物は彼らの家だとアインは悟った。
村の中心まで歩く。どの家も崩壊していて、家の隙間から村人達の姿が嫌ほど目に入りこんできた。
歩きながらマナが口を開いた。
「ここの村はかつて、栄えていた土地だと聞きます。」
アインは足元に落ちていた板切れを拾った。
『水の村にようこそ』と書いてある。
「だとしたら、なぜこんなにもこの村は荒れているんだ?」
村人達は虚ろな眼差しでをどこかを向いていた。
顔から生気がまるで感じとれない。生きたまま魂を抜かれたように表情一つ変えない。
飢えからだろうか、みながみな、痩せ細った体に棒みたいな腕と足。
「それは塔の建造によって川がせき止められているからです。」
そう言ってマナは指を指した。
指したその先には封印の塔が村を見下ろすかのように建っていた。「それじゃあ…この一直線に続く深い堀は川が流れていた跡ってことか」
そう。とマナが答える。「川が枯れたことで、村人達は飲み水を失い、作物は育たなくなり…彼らは生きる気力をも喪失してしまった。」
「村を捨てるとゆう選択肢もあるのに…なぜ彼らはそうしない?」
「ここは騎士団の支配下の上、外は魔物もいます。」
突然、家とは言えない瓦礫の山から女性の啜り泣くような声を聞いた。
「お願い…お願いだから目を開けて…。私の赤ちゃん…」
女性は何かを抱えてうずくまっていた。
まだ、産まれて間もないかもしれない赤子が母親の腕の中で事切れていた。
「また…一つの幼い命が奪われました。」
マナが悲しげに呟く。
「そんな…あんな小さい子供が」
アインはたまらず目を伏せた。
「ごめんなさい。私はあなたを救えなかった。でも必ず、封印を破壊しこの村を救ってみせます」
そう言うとマナは踵を返し、塔の方角へと歩き出した。
「俺もついていく。」アインは自分の中で何か強い決意が芽生えたのを感じた。
「幼い命が奪われる世界なんて、そんなことあってはいけないんだ」

「だから、俺もあんたと共に戦う!」

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