携帯小説!(PC版)

マサミ 2

[467]  ソナタ  2006-11-26投稿
机にオカマだのキモいだのと書かれることはもちろん、遠くからこっちをみてヒソヒソと何かを話す奴もいれば、ちょっかい出してくる奴、僕の所有物を奪い取り、もったいぶらした挙げ句に壊す奴などが現れるようになった。
そして当然の如く、真っ正面から罵声を飛ばしてくる奴もいた。
「キモいんだよオカマサ!
見てるだけで気分が悪くなるんだよ!
髪も長いしな
キモロン毛が!」
「きキ、キミのハナミズたれてるよりも、な、ながくないやい!」
珍しく僕は言い返した。
学校から毎日泣いて帰宅する僕を母親が見たときに、
「悪口いわれたらマサミも何か言い返さなきゃ」
と言ったことを覚えていたからである。
「はぁ?
なんだそりゃ
泣いてるオマエの鼻水のほうがよっぽど長いだろ
つーかオマエってすぐ泣くんだな
弱虫め!
やっぱオマエはどうあがいても男じゃねぇなオカマサ」
「ぼっボクはオカマじゃなぃ!
もう悪口言うのやめてよお」
「ナマ言ってんじゃねぇよ!
やめねぇよ」
そして殴られ、蹴りとばされ、髪の毛をハサミで無造作に切りつけられた。
「知ってるか?
今 無造作ヘアーって流行ってるんだぜ
良かったな!
俺に感謝しろや!
ギャハハハは」


その日の帰り道、僕は泣きながら考えていた。
どうしてボクはこんなにイジメられるんだ?
おかあさんに言われた通りに反抗しても、かえってイジメがエスカレートしたじゃないか
あれでは火に油を注いだようなものだ
なぜボクはイジメられるんだ
ボクは何も悪いことをしていないのに
……
……
ボクが幼稚園で自分の名前を言う時に言葉をかんでしまったから!?
そうに違いない!
馬鹿かボクは…
僕は幼稚園児だった頃の自分を呪いたくなった。
いや、それより……
マサミ。
自分にこんな名前をつけた親が一番悪いんじゃないのか!?
そうでなければ、オカマだの、マサミという名前が女っぽいだのと言われなくてすんだのに!
僕は親を呪った。

感想

感想はありません。

「 ソナタ 」の携帯小説

ノンジャンルの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス