恋バス。最終話
彼が私の耳元に顔を寄せて「それはね…───」と囁き、しばらくして、寄せられた彼の顔が私の耳元から離れたとき、私は思わず泣いてしまっていた。するとそれを見た彼は、私の涙をその長い指先で拭い、その後、私をあやすように、少し冷たい唇を優しく重ねてきた。
そして唇が離れてから、私は震える声で「…よろしくお願いします…宮之原さん。ねぇ…下の名前を教えて欲しいな。」と答えた。
すると彼は泣き出しそうな顔をして、「宮之原…俊瑛。大学1年。」とだけ答えると、私を抱き締めた。
呼吸も出来ないほど幸せを感じながら、私は何度も頭のなかで、さっき彼から耳元で囁かれた言葉を繰り返した。
『それはね…。あのバスで君をずっと見ていたからだよ。バスのミラー越しに、君を…いつも見てた。可愛い子だなって…。名前は、君の友達が君を呼んでいるのを聞いて知ったんだ…。…君は信じないかもしれないけど…一目惚れだった。ずっと言いたくて言えなかった…──。在沢結香さん…オレと付き合ってください。』
…──後に私が「実は私も一目惚れだったの。」と告げると、彼が一瞬驚いた顔をして、その後とびきりの笑顔で微笑んだから、私は不覚にもまた泣いてしまった。…ちょっとだけね。
…季節は、冬。バスの中で君に一目惚れしてから、半年目の出来事だった…──。
そして唇が離れてから、私は震える声で「…よろしくお願いします…宮之原さん。ねぇ…下の名前を教えて欲しいな。」と答えた。
すると彼は泣き出しそうな顔をして、「宮之原…俊瑛。大学1年。」とだけ答えると、私を抱き締めた。
呼吸も出来ないほど幸せを感じながら、私は何度も頭のなかで、さっき彼から耳元で囁かれた言葉を繰り返した。
『それはね…。あのバスで君をずっと見ていたからだよ。バスのミラー越しに、君を…いつも見てた。可愛い子だなって…。名前は、君の友達が君を呼んでいるのを聞いて知ったんだ…。…君は信じないかもしれないけど…一目惚れだった。ずっと言いたくて言えなかった…──。在沢結香さん…オレと付き合ってください。』
…──後に私が「実は私も一目惚れだったの。」と告げると、彼が一瞬驚いた顔をして、その後とびきりの笑顔で微笑んだから、私は不覚にもまた泣いてしまった。…ちょっとだけね。
…季節は、冬。バスの中で君に一目惚れしてから、半年目の出来事だった…──。
感想
- 5672: 良かったですょ(*^_^*) [2011-01-16]
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