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Jumpin' Five 9

[394]  曽根菜由美  2006-11-26投稿
10月6日に本番がある。市内の公立中学校へ訪問し、音楽教室と称して、演奏するのである。今までに4回出ているそうで、毎年、この時期に行っている。今はそんなわけで、その本番に向けて練習を行っているそうだが、今のところ、10月6日に出るメンバーの人数が足りなくて、本当に行えるかどうかわからないとのことである。つまり、あるかないかわからない宙ぶらりんの目標に向かって、現在は練習している、と言える。
 だから、なのだろうか。本番が近いというのに、コンクールのときのように一日練習が入っていない。日曜日に別会場で一日みっちりやれば、こんな曲、すぐにでも仕上がるのに、夜の練習だけでは、中途半端になってしまう。
 そう思って、セッティングがてら進一さんに相談してみた。進一さんは、団員指揮者らしい?ので、練習のことは彼に言えばよいと勝手に判断している。また進一さんは私の好みなので、ちょっと嬉しかったりもする。
 彼は、すごく同調的な返事をしてくれた。
「僕もそう感じています。曽根さんのおっしゃる通り、一日練習はやった方がいいでしょう。ただ…今、場所が取れたとしても、メンバーが集まるかどうか…。」
進一さんは言葉を詰まらせていた。私への申し訳無い気持ちでいっぱい、という話し方だった。私に構わないで、続けて話して。私は目で訴えた。
「メンバーが集まらなかったら、せっかく会場を取っても、また打楽器もせっかく運んでくれても、合奏にならないでしょ?それを心配しているのと、あと今、曽根さんが話してくれたように、本番が行えるかどうかわからない。それがひっかかる訳だよね。だから、今のところ申し訳無いけど、火曜日の夜の練習だけで、なんとか曲を仕上ていくしかない…ね。」
話し終わって、進一さんは、本当にがっかりした表情をしていた。なんか自分が進一さんに無理な相談をしたようで、却って、こっちが申し訳無く思った。

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