月下の秘恋 ?
しかし彼女は、そんな僕の気持ちに気付きもしないで、無意識ではあるが、僕に『良い友達』を強要し続けた。そして僕を試すかのように、無防備な姿を僕の前に10年間も晒し続けた。君が「静流。」と、僕の名を呼ぶたび、僕は胸が締め付けられる思いをしているというのに。
やがて…僕の彼女への愛は少しずつ歪んでいった。彼女の前で完璧な幼馴染みを演じる代わりに、頭の中で何度も彼女をメチャクチャにした。しかもその後に残る後味の悪さは、ますます僕を歪ませた。不可触の女神に触れた者が天罰を受けるかのように、僕は彼女に対する愛情が歪んでいくのを感じていた…。
そして今。君は僕のベッドの上で眠っている。いきなり「お宅訪問〜!」なんて言って家に上がり込むと、マンガや雑誌を読み漁り、やがてそれに飽きると、ベッドを占領して眠ってしまった。
僕は灯りを消して、君の眠るベッドに腰かけた。月明かりに浮かぶ君の綺麗な寝顔が、僕の胸を甘くザワつかせる。
そして…白いシーツの波に横たわる君の姿に、僕は欲情していた。だけど…何も出来なかった。僕の欲望のままに君を汚すなんて…僕には出来なかったんだ。
そのかわり、気付けば僕は、君の細い首筋に指を這わせていた。月明かりに映える白い喉元をゆっくりなぞって、徐々に君の首に指を絡ませていく。
その時僕は、不思議な感覚に襲われていた。それは君と初めて出会った時と同じ、高揚感にとても似ていた…。
そして同時に、僕の頭の中では、恐ろしい考えが芽生えていた。
「君をこのまま殺してしまえば、君は一生僕のモノになる…。」
その考えに同調するかのように、徐々に僕の指が君の首に絡み付いていく。
そして…何も知らずに眠り続ける彼女の寝顔を見つめながら、少しずつ指先に力を込め、僕は呟いた。
「無防備過ぎるよ…。僕の本当の姿を知ったら…君はどんな顔をするだろう…?」
だけど…君の美しい顔に苦悶の表情が浮かぶのを見て、僕はハッと我に返った。
そしてゆっくりと、絡ませていた指を君の首から離した。
そして僕は青白い月の光を浴びながら、ひっそりと呟いた。
「春奈…。君が僕を狂わせるんだ…。君の存在が…。」
やがて…僕の彼女への愛は少しずつ歪んでいった。彼女の前で完璧な幼馴染みを演じる代わりに、頭の中で何度も彼女をメチャクチャにした。しかもその後に残る後味の悪さは、ますます僕を歪ませた。不可触の女神に触れた者が天罰を受けるかのように、僕は彼女に対する愛情が歪んでいくのを感じていた…。
そして今。君は僕のベッドの上で眠っている。いきなり「お宅訪問〜!」なんて言って家に上がり込むと、マンガや雑誌を読み漁り、やがてそれに飽きると、ベッドを占領して眠ってしまった。
僕は灯りを消して、君の眠るベッドに腰かけた。月明かりに浮かぶ君の綺麗な寝顔が、僕の胸を甘くザワつかせる。
そして…白いシーツの波に横たわる君の姿に、僕は欲情していた。だけど…何も出来なかった。僕の欲望のままに君を汚すなんて…僕には出来なかったんだ。
そのかわり、気付けば僕は、君の細い首筋に指を這わせていた。月明かりに映える白い喉元をゆっくりなぞって、徐々に君の首に指を絡ませていく。
その時僕は、不思議な感覚に襲われていた。それは君と初めて出会った時と同じ、高揚感にとても似ていた…。
そして同時に、僕の頭の中では、恐ろしい考えが芽生えていた。
「君をこのまま殺してしまえば、君は一生僕のモノになる…。」
その考えに同調するかのように、徐々に僕の指が君の首に絡み付いていく。
そして…何も知らずに眠り続ける彼女の寝顔を見つめながら、少しずつ指先に力を込め、僕は呟いた。
「無防備過ぎるよ…。僕の本当の姿を知ったら…君はどんな顔をするだろう…?」
だけど…君の美しい顔に苦悶の表情が浮かぶのを見て、僕はハッと我に返った。
そしてゆっくりと、絡ませていた指を君の首から離した。
そして僕は青白い月の光を浴びながら、ひっそりと呟いた。
「春奈…。君が僕を狂わせるんだ…。君の存在が…。」
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