携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 月下の秘恋 最終話

月下の秘恋 最終話

[431]  和華  2006-11-28投稿
だから僕は今日も必死に演じるんだ。君の『良き女友達』を。
「そんなわけにもいかないでしょ。ベッド狭いんだし。それに私のベッド占領しておいて、なんでそんなに偉そうなのよ、春奈は。」

それを聞いて「だって〜」と口を尖らせる君を、愛しいと思いながら、僕は君に聞こえないようにこう呟いた。
「僕の本当の姿を知ったら…君はどんな顔をするだろう…?」

その瞬間偶然にも、君が太陽にも負けないくらいの眩しい笑顔で、僕を見て笑った。


…僕はその笑顔を見て、君の笑顔を守るためにも、この想いを太陽の許で打ち明けることは絶対にしないと、月に誓った。
そして同時に、君に対する愛がまた少し歪んだのを感じていた…──。

だけど…どんなにこの愛が歪もうと、不毛だろうと、絶対に君には知られてはいけない…。『秘めし恋』、それでいいんだ…。
だって君にこんな僕の本性を知られたら、僕はもう生きていけないから…。君は純粋な男女の恋しか知らないままでいいんだから…。だって君は僕の…汚れなき不可触の女神なんだから…──。


…そして僕は今夜も、月を見上げては願うんだろう。
『願わくば、来世では君の恋人として廻り会えますように…──。』と。

感想

  • 5699: 素晴らしいです!福島 [2011-01-16]

「 和華 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス