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Jumpin' Five 20

[308]  曽根菜由美  2006-11-28投稿
「大丈夫ですか?タンカ用意します?」
「いえ。大丈夫…だと思います。」
思いますっていうのが頼りない返事だ。杉山氏は、私が抱えていた教科書類をすっと奪っていった。私はゆっくり立ちあがって、歩こうとしていた。気持ち悪い。ひどくなってきた。ヤバイ。
「吐き気がひどいみたいですね…。ちょっと待っててください。あの子は…いないな。おーい!!」
杉山氏は、いきなりでかい声で、自分のクラスの…いや、自分の部活の生徒を呼んだ。
「職員室へ行って、男の先生一人とタンカを持ってきて。」
「はい。わかりました。」
その生徒は、部長もやっているM子である。しっかりとしている。言われたとおり、タンカを持った男の先生が登場した。進学科長の七尾先生だ。
「どう、曽根チェンチェイ、横になりなよ。」
七尾先生の仕切りで、要領よく、私は運ばれてしまった。私と杉山氏の荷物を、さっきのM子が持っている。
「それ、机の上に置いてきて。そっちのは、曽根先生のだから。」
杉山氏はタンカを持ったまま、M子に指示していた。私は気分の悪さのあまり、大きなため息をついた。
「曽根先生、少し落ちついたら帰りなよ。教頭にちょっと言っとくから。」
保健室で七尾先生は、私にそう言ってくれた。その方がいい気がしてきた。とりあえず、1時間は休ませてもらうことにした。まだこんな体では、帰ることもできない。
「七尾先生、杉山先生、ありがとうございました。」
「いいよ、そんなの。困ったときはお互い様だよ。」
「少し休んでから、帰らせてください。授業は今日はもうないですから。」
「おう、いいよ。ホームルームやっとくから。」
七尾先生は笑顔でそう言ってくれ、杉山氏とともに、保健室を出た。
 焦りのようなものを感じる。どうして良くならないのか。そんなに無理しているのだろうか。ぶり返すことの繰り返し。焦っちゃいけないと思うんだけど、焦るんだよな。
 1時間寝て、吐き気はおさまった。さっきより熱が上がってるけど、なんとか帰らなければ。職員室に行って、教頭に連絡して…。
 結局、今日は、どっちにしても練習はパスだな。
 おっと、パトリへ連絡するんだっけ?あ、パトリの岩田さんの連絡先は知らないぞ。しょんない、美加と富山くんにベル入れておこう。
《ネツアル ヤスミマス ナユミ》

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