携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> 【ナイト・オン・ドラグーン】Story†26

【ナイト・オン・ドラグーン】Story†26

[517]  ミルクボーイ  2006-11-28投稿
「殺したはずなのに…化け物か!?こいつっ!」
「化け物?ギースって言ったろ?」

そう言うと、彼は山賊達の視界から消えた。
次々に山賊達が悲鳴を上げながら倒れていった。
山賊達の頭を腕を足を飛散させ、血の海を築き上げた。
「こん…なっ!クソガキごときに…」

目にもとまらぬ速さでギースは山賊達を斬殺した。
「ククク…」
腹の底から笑いが込み上げてくる。
死んだはずの自分が何故、再び、地に立っているのかがわからない。
剣術を習っていたが、人並み程度だったはず。
だからさっき、瞬殺した山賊達にたやすくやられた。
しかし、今の自分は尋常じゃない速さで動いた。

剣を納め、辺りを見渡す。
村は全焼していて、村人達の無惨な骸が転がっている。
自分の足元にも最愛の両親の骸が横たわっていた。
生まれ育った村、いつも自分を可愛がってくれた村人達、そして両親。
ギースはすべてを失ってしまった。
その光景を見つめる。が、何も感じない。
怒りも憎しみも哀しみさえも。
ただ感じるのは抑えきれないほどの殺意だけだった。
『へぇ…お前が払った契約の代償は”人格”か。』
ギースは自分の回りを飛び回っている蒼い物体に気がついた。
「ウンディーネ、と言ったな。礼を言う。」
『あたしの気まぐれだ。気にすんな』
ギースはこの魔物と契約したことを悟った。そして強大な力が手に入った。


そんな過去を思い出しながら、神水の守護者ギースは蒼玉を眺めていた。
突然。扉が開き、兵士が駆け込んできた。
「ギース隊長に報告!正門が破られました!」ギースはゆっくり振り返る。
「敵の数は…?」
「そ、それが…たった二人です!」
部屋の外部が騒がしい。
『たった二人〜?封印騎士団って弱くない?』ギースの懐から小さな妖精が現れ軽口を叩いた。
「どんな奴らだ?」
「魔道師の女と反逆者、アインかと思われます!」
ギースは口元に笑みを浮かべた。
昨日、封印騎士団で反逆の兎が脱走したと伝達がきたばかりだった。たった二人で攻め込む奴らがどんな強者なのか。
「久々に楽しめそうだ。」
ギースは体が打ち震えてしょうがなかった。
『殺戮大好き〜』
ウンディーネはうっとうしいくらいギースの回りを飛び回っていた。


感想

  • 5830: 展開の早さと絶妙な伏線には,脱帽です!!!!!! [2011-01-16]

「 ミルクボーイ 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス