笑顔で抱きしめて?
         賀川 零児は朝から少し不機嫌だった      昨夜 弟の聡に終わりかけのゲームのセーブデーターを消された事は勿論だし、何と言っても零児にとって冬近くの この季節が一番嫌いなのだ                              「あーっくそっ!なんだって こんなに寒いんだよ」            零児は両手を口元に覆いながら 少し小走りに駅へと急いだ      白く吐いた息が 今年一番の寒い日とハッキリ分かるくらいだし、 零児は煙草をふかす様な仕草をしてオドケながら この憂鬱な天気を楽しもうとしていた――                                                      駅に着く頃には 零児の身体はすっかり冷えきっていた。                                                いつもなら定期券を出して すんなり通れる改札口も昨日で期限切れしていた事も、その事に気付いたのが駅に着いた時だった事が零児をますます不機嫌にさせた  (今日の俺なら どんな不幸にも耐えられるかも)      零児は かじかんだ手で切符を買うと面倒くさそうに改札を抜けた。       
      
      
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