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いっと さんの投稿された作品が316件見つかりました。
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ソードメーカー14―?
「捨て駒…か。ルークよ、お主ならフードの人物を含めたこの三人をどう扱う?」リグラは朝に煎れてすっかり冷めてしまった紅茶を飲みながら、ちらりとルークを見て、尋ねた。「…そうですね…。まず、もうロザラムは用済みですから、そのまま捨て置くか、あるいは…」ルークは顔を歪めながら、一つ言葉を切って、「…口封じの為、暗殺するか…でしょうね」と、大きく息を吐きながら、言った。「まあ、そうじゃろうな…」リグラは
いっと さん作 [439] -
ソードメーカー14―?
リグラが宰相府に入ると、そこにはルークがにこにこしながら、紅茶を飲んでいた。「ルーク…何を笑っておるのじゃ?」リグラは怪訝そうな表情で、ルークを見た。「もちろん、紅茶が美味しく飲める幸せを堪能しているからですよ」ルークは相変わらずにこにこと笑いながら、カップを静かにコースターの上に置いた。「グラムは今、暗黒剣に拘束されているそうですよ」「何っ!?」リグラは目を見開いて驚いた。「精霊剣側に問い合わ
いっと さん作 [515] -
ソードメーカー13―?
「あら…そう。残念ね」アリネスは肩をすくめて、残念そうな顔をした。「そういうアリネス様こそ、いい男性はいらっしゃらないんですか?」「私?そうねえ…暗黒剣の王子とお見合いをした事はあるんだけどね。蹴っちゃったけど」アリネスは陽気に笑いながら、足を前に出して蹴る真似をした。「え!?でも、確か暗黒剣の王子って、顔はいいし、頭もいいし、剣と暗黒術に長けた凄い人だと聞いてますけど…」ミリスは目を丸くして驚
いっと さん作 [646] -
ソードメーカー13―?
ルイスはにやりと笑って、言った。「そ…そうなの?ロイ?」「は…いや、その…母さんが亡くなってからは家事や父さんの仕事の手伝いで、そんな事考えている余裕が無かった訳で…」ロイは顔を真っ赤にして、しどろもどろになりながら、答えた。「って、ちょっと待った!ルイス!お前だって彼女いないんだろうが!」「な、何を!少なくとも好きな子がいないお前よりかマシだぞ!俺は!」「…五十歩百歩ね…」不毛な言い争いを始め
いっと さん作 [459] -
ソードメーカー13―?
アリネスはエミリアとミリスの方を見て、尋ねた。「はい、そうです」「え…?何?この人がアリネス様?」ミリスはルイスの稽古を中断して、驚いたような表情で、アリネスを見た。「どうも、ジャストランド女王アリネスと申します。これからよろしくね」アリネスは笑顔でそう言うと、片手をミリスに差し出した。「あ…ど、どうも、ロイの従姉妹のミリスです。よろしくお願いします」ミリスは恐縮しながらも、片手を差し出してアリ
いっと さん作 [446] -
ソードメーカー13―?
「腰周りが…何かしら?」アリネスはそれを聞いて、にこにこと笑いながら、腰に提げた剣の柄に手を掛けた。「いえ、何でも…それでは失礼します」リグラはそれを見て冷や汗をかきながら、そそくさとアリネスの部屋から出て行った。「だあっ!」「はっ!」「…あら?」ドレスから戦闘衣装に着替えて訓練所に現れたアリネスは、ルイスが知らない女性と剣を交えているのを見て、不思議そうな顔をした。「あ、アリネス様!」「アリネ
いっと さん作 [473] -
ソードメーカー13―?
アリネスはにやりと笑って、「今夜の食事には、彼女達も同席させなさい」と、リグラに命じた。「…」リグラはがっくりと肩を落として、やはりこうなるのか…―\rと、思いながら、一つ小さくため息をついた。「どうしたの?」「いえ…何でもありません。わかりました。彼女とロイ君達を食事に呼びましょう。…ただし!」リグラはジロリとアリネスを睨んで、「ロザラムの件は話してはなりませぬぞ。姉妹のうち一人は彼に対して特
いっと さん作 [492] -
ソードメーカー13―?
アリネスはそう言って、一つ小さく息を吐いた。「…アリネス様。今度の事件、暗黒剣ソードメーカー側からの策略の可能性が濃くなってきました」「何ですって!?」その言葉に、アリネスは驚いた。「あくまでも可能性の話です。まだ確証には至っていませんが、暗黒剣側に近いベイスが襲われた事を考えてみると、可能性が無いとも言い切れません」「でも、暗黒剣とは同じ闇の属性として長く同盟関係を続けてきたのよ。…私には信じ
いっと さん作 [475] -
ソードメーカー13―?
サリアは悲しそうな表情で、ぽつりと呟いた。「やはりそうでしたか…。私達ソードメーカーは、力を持たない人達から見れば異質な存在ですからね。…ただ、それが原因だとしても、やった行為は許される事ではありません」ライルは厳しい表情で、頭上に広がる青い空を見つめた。セイルとサリアはやりきれない表情で、ライルと同じように、頭上に広がる青い空に目を向けた。青い空のすぐ側には灰色の雲が寄り添い、太陽の光を呑み込
いっと さん作 [462] -
ソードメーカー13―?
ライルは一つ小さく息を吐いて、寂しそうな表情を浮かべた。「まあ…奴はロイやその友達を傷つけ、友達の家族を奪ったのだ。私としては、剣を交えられた事は願ってもない事だったがね」「兄さん…」「だから恨んではいない。…ただ、やはり、その、何と言ったらいいのか…。恋は人を惑わす事もあるというのがよく分かったよ」「…」「…私も若かったら、恐らく恋人に対して同じ事をしていただろうがね」ライルは複雑な表情で、セ
いっと さん作 [458]