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ゆうこ さんの投稿された作品が102件見つかりました。

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  • 不条理 刑事

    「本当なんです。私じゃありません、やったのは竹下由利子です」目に涙を溜めて、容疑者綾瀬瑞穂が訴える。「だがね、給湯機に彼女の指紋はなかった。あんたのしかなかったんだよ…急須にもだ」キッと顔を上げた女は泣き濡れていても、まだ美しいといえた。「多分彼女が拭いたんです。そのあと私がお湯を足したから…」「何故?入れてあったんだろう。何故足す必要がある」「半分しか入っていなかったからです!これじゃ足りない
    ゆうこ さん作 [812]
  • 不条理 有田雄二

    僕は彼女に惹かれていた綾瀬瑞穂。彼女の涙を見た日から僕は彼女が気になっていた彼女はパッと華やかな美人で、愛嬌もあるから人気がある。でも竹下からのメールに怯えていた彼女はか弱くて、守ってあげたい…そんな風に思わせた。幸い、気味の悪いメールを送り続けていたあの女も、ちょっと脅したら反省したらしい。こんな事ならさっさと言っていればよかった。「こういう行為を続けたら、僕らは貴方を訴える事になる。どうか考
    ゆうこ さん作 [596]
  • 不条理 綾瀬 瑞穂

    この会社に事務員として入って、半年…右も左も解らなかったけれど、少しずつ慣れてきた。だけど悩みが一つある…竹下由利子だ。彼女はいわゆる「いき遅れ」。40は軽く越えている。若作りをしているけど濃い化粧は余計に皺に入り込み、彼女を老けさせているみたい。仕事はキチンとこなすけど機転は効かず、妙に重たい雰囲気だから社員からも煙たがられている。初めての挨拶の時、異様な眼で睨まれていたのが気のせいじゃないと
    ゆうこ さん作 [539]
  • 不条理 竹下 由利子

    私には殺したい女がいる…綾瀬瑞穂。名前からして作り物めいた、嫌な女。歪みのない、人形のように整った顔。人は彼女を「美しい」と形容するけれど、私から言わせれば中身のない空っぽな…、そう、見栄えの良い蝶みたいな女だ。柔らかく艶やかな羽。けれど、半面、人を選び、見下し、ヒラヒラと気取っている。あの女さえいなければ。私には愛した…いや、愛したと思っていた男がいた。三年の社内恋愛の末、結婚を約束していた。
    ゆうこ さん作 [557]
  • 不条理 序章

    読売新聞一面にて三澤物流の下請け会社の社員、20名が毒殺か!?昨日の午後2時前後。三澤物流の下請け会社、三澤Seaルート の社員20名が薬物摂取により死亡、さらに3名が重体であることがわかった。薬物の詳細はまだ明らかにされてはいない。警察はひとり薬物による体調不良を訴えていない社員を詳しい状況を知っている可能性がある為、任意同行を求めたと発表した。
    ゆうこ さん作 [552]
  • ビデオ〜後編〜

    女のアップからカメラはスッと引いていく。全体像を見て、我が眼を疑った。女は少女の様に小さい。がりがりに痩せ、背骨は捩れ曲がっている。が、それを差し引いても恐らく小学生くらいの背丈しかなさそうだ。というのも、女の横に後ろ姿の女性が立っているからだ。その女性の腰くらいまでしか身長がない。小さい女はカメラを見つめながら唇を歪めた。ボロボロの服には一昔前の少女キャラクターが描かれている。幼女のような服装
    ゆうこ さん作 [1,181]
  • ビデオ 〜前編〜

    「私には何故だかわかりません」ビデオテープから聞こえてきた細く無機質な女の声。抑揚がなく、コンピュータで合成されたかのような声だ。画面は時折、稲妻のような光が走るだけで真っ暗なまま。俺は後悔していた。取材で行った樹海に、コレは落ちていた。年末にやる特番で「自殺する若者」を追うという有りがちな収録だ。しかし実際の樹海は予想より遥かに薄気味悪く、枝にぶら下がった朽ちたロープを目の当たりにするとスタッ
    ゆうこ さん作 [1,056]
  • 短編 トンネルのなかで 後編

    老婆が通り過ぎようとした、瞬間、僕はバギーに被せられた毛布を素早く剥ぎ取った。老婆は叫び、僕は絶句した。毛布には見るも無惨な陶器の人形の骸が転がっていた。かつては子供に愛されていた可愛らしい人形だったのだろう…が、今や髪はぼろぼろに崩れ片方の目玉が空洞に取って変わり、ふっくらとした頬は欠け、両手とも指は無く…悲惨な有様だ。が、これは赤ん坊ではなく人形だ。老婆は叫び、泣き、か弱い腕で僕の背中を叩い
    ゆうこ さん作 [882]
  • 短編 トンネルのなかで 前編

    深夜のトンネルを、僕は車で抜けて行こうとしていた。助手席に座った女は深々と頭を下げていて、寝ているように見えた。僕自身は「怪談」などを割りと信じている方だったから、オレンジ色に輝くトンネルを午前2時に通るのに嫌な気がして仕方なかった。それでも僕は急いでいたし、個人的な理由からもこの道を通らざるを得ないのだ。出口の見えぬトンネルに入ると、辺りは異様な光に包まれる。独特の気味悪さが、あらゆる怪談話を
    ゆうこ さん作 [814]
  • 短編 心霊写真

    「こないだ撮った写真なんだけど…見て」「ああ、文化祭のやつでしょ?仕事早いねぇ〜」「これなんだけど…」「…え?うちらが集合してるやつじゃん。これがどうかした」「…ほら…ここ。あんたの後ろの…ねぇ、このコ誰よ」「…え…誰って…」「ね?知らないでしょ、こんなコ。だって…だってあの時、あたし含めて五人しかいなかったじゃん?なのになんで…」「ちょっ、落ち着いてよ…声が高い」「あ、ごめん。昨日から気になっ
    ゆうこ さん作 [1,209]
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