携帯小説！(スマートフォン版) - 「」さんの一覧(2ページ目)

スキダー！

華子のことが好きで好きでたまらんゆえ結婚してくれと頼んだらダメよって言われた。仕方ない。オレはアルバイト。プロ作家になるまでは結婚できぬ身。｢その代わりチョコあげる｣｢やったー｣嬉しいことである。華子は優しい女性だ。チョコをかじりながらペンを走らせる。明日へと。明日へと。明日へと。とにかく書け。書けば何かを掴める。がんばれオレ！明日はある！
ごはんライスさん作 [590]

小説すらもいやになっちまった。低賃金重労働のアルバイトをなんとか12年やってこれたのも、小説があったからだ。それすらもいやになっちまった。重症である。死ぬことばかり考えてる。今日も踏切の前に立った。このままいっそ飛び込んでラクになろうと。しかし、その時、天から声が聞こえた。｢おい！お前はまだまだ書きたいんじゃないのかい。読みたいんじゃないのかい｣電車が通り過ぎた。オレは泣きながら走って書斎を目指し
ごはんライスさん作 [690]

好きだーっ！

｢愛してるよ華子｣｢うそ。鼻が広がってる｣こいつはまずい。オレはうそをつくと鼻が広がるくせがある。｢本当に愛してるんだよ。わかってくれよ華子｣｢絶対にうそ。さらに鼻が広がってる｣己の厄介な体質がじゃまくさくてたまらん。｢華子。バッグ買ってあげるよ｣｢やったーたけちゃん最高｣今度は鼻広がってない。よし。大丈夫。うそついてない。けど、何だかなぁ。やれやれ。華子のやつ、喜び過ぎだぜ。
ごはんライスさん作 [594]

好き

｢好きだよ。君の顔が｣｢嬉しいけど何かいやな言い方ね｣｢怒ったかい｣｢別に怒ってはないけど｣二人はファミレスを出た。｢あっ流れ星｣彼女は彼氏がまともになりますようにと祈った。彼氏は彼女がもう少しくだけますようにと祈った。翌日、彼氏はトラックにはねられて死んだ。
ごはんライスさん作 [559]

刹那

眠れない。当たり前だ。昼間寝ていたから。眠れない時は羊を数えるべし。羊が一匹。羊が二匹。羊が三匹。羊が1523匹。ダメだ。ぜんぜん眠れない。困った。
ごはんライスさん作 [610]

行き当たりばったり

鈴木さんは、長編の構想を練っていた。新人賞に応募する用のやつである。今までに書いた長編を分析する。ひっぷほっぷ武将ブラックコーヒー刑事ポンチョの陰鬱スマイル大日本帝国ロックンロール大将いずれも、筒井康隆の反復文体を踏襲している。次回作はどうするか。反復でゆくか。その他でゆくか。鈴木さんは、コーヒーを飲んでタバコを吸った。詰まってきたから、散歩にゆこう。
ごはんライスさん作 [623]

全肯定・全否定

全肯定と全否定が危険だ。全肯定は停滞を招く。全否定は自殺を招く。肯定的な部分もあるし否定的な部分もある。だいたいのものは。どんな極悪人にも、いいところの一個や二個ある。でないと絶望的になって生きていけない。どんな聖職者にも、悪いとこの一個や二個ある。でないと、息が詰まって生きていけない。人間は否定と肯定の狭間でもがき苦しみ進む。コンピューターにはなれないし、アニマルにもなれない。複雑怪奇な存在。だ
ごはんライスさん作 [715]

雨降る夜にダンスを

雨降る夜にダンスを。ダンスゆうてもダンスホールでやるような本格的なやつじゃない。適当に自分で考えた適当なダンス。気分が晴れる。憂鬱が吹き飛ぶ。雨降る夜にダンスを。雨降る夜にダンスを。適当なダンス。両手を挙げ、腰を振るくだらないダンス意味不明なダンス。意味がない方が気持ちいい。意味意味意味だらけの世の中だからね。君はダンサー。それがアンサー。雨降る夜にダンスを。雨降る夜にダンスを。明日は晴れるかな地
ごはんライスさん作 [606]

明日なんかいらねえ！

明日なんかいらねえ！ほんとにいらねえ！ほしいやつにくれてやる明日もあるんさ低賃金重労働地獄のアルバイト働いても働いても結婚できない意味のわからぬ仕事が明日もあるんさだから明日なんかいらねえ！明日なんかほしくねえ！ほしいやつにくれてやる明日なんか来るな！明日よどっかへ行けバカ！
ごはんライスさん作 [533]

屈辱

屈辱だらけの人生だ。くそみたいな人生だ。アホにバカにされ、バカに踏まれる。それでも生きてるって美しい。輝いてる。こんちきしょう、負けてたまるか、と思ってるうちは大丈夫だ。進める。暗闇の中でも、すごいスピードが出るぜ。屈辱にまみれてるからこそ、陰鬱に絡みとられてるからこそ、怖いものなんてもうない。ただひたすら進め進め進め。夜明けは近い。
ごはんライスさん作 [581]

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