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零峙さんの投稿された作品が49件見つかりました。
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永遠の物語【2】
〜〜第一章〜〜「おーい、ユアン!一人でどこ行くんだよ」 ユアン・アスラエルは、背後に視線をめぐらした。 そこには、ユアンの親友クリス・セラインが息を切らしながら走っていた。「何だ、いきなり。別にどこにも行かないが…」そう言って苦笑いしながらクリスを見る。「だってさ、ユアンがこの時間に歩いてるなんて珍しいから…」クリスは紅い唇を突き出した。「そうか?最近はよく歩いているが」「いや、絶
夏姫 さん作 [478] -
愛されたいのにトドカナイ(2)
彼氏に裏切られた。ただ、本当にそれだけだった。どっちが悪いとか、考えるのがバカらしくなるくらい。その時、はっきりどうでも良かった。ただプライドが傷ついただけ。そう、お互いそんな感じだった。それも今だから言える話だ。要するに、自分の気持ちがよく分からないのだ。
夏姫 さん作 [492] -
いつかまた信じられる日まで?
翌日。私はいつもと同じように、優司からの電話を待っていた。でも、その日はかかって来なかった。(優司…。一体どうしたんだろう。何も言わなかったのに…) だが、今は新入生の仮入期間。あっちもその対応に追われているのだろう、と思った。(まぁ、こんな時期だしね。) そう甘く考えていた。 さらに二日たった。だが、優司からの連絡はいっこうに無かった。さすがの私も不安になってきた。(何で。…優司) 明日こそは
夏姫 さん作 [460] -
裏切り〈1〉
――序章―― あれは、激しい雨の降る日だった。 ずぶ濡れになって家に走って帰り、あの人からの電話を待っていた。 向こうの大会も終わり、今日こそ話せる!と、楽しみにしていた日であった。 少し遅めの夜食をつつきながら、落ちつかなげな素振りをしていた。(遅いなぁ…。何してんだろ。いつもなら、とっくに…) Prrrrrrr――. 「!」 待ちに待った着信音が部屋に鳴り響く。私は夢中で受話
夏姫 さん作 [712] -
世界の果て
『この世は、犠牲から成り立っている』 最初にそう言ったのは、一体誰だったのだろうか。 その名も知らぬ人の言ったことは、当たっている。 犠牲と矛盾に満ちた世界。 終わりなき破壊と再生の連鎖。 終止符が打たれる日は、来るのだろうか…。「隼人ー!早く起きなさい!遅刻するわよー」 斎藤隼人は、この声に飛び起きた。 時計を見ると、8時を過ぎている。「うわっ、やべぇ!」 そう言うなり、ベッドから出て、手早
夏姫 さん作 [665] -
いつかまた信じられる日まで?
「姫。…玲と彼女って、付き合ってから10ヶ月たってるらしいよ」 私のことを『姫』と呼ぶのは、今のところ二人しかいない。 一人は今付き合っている桜田優司、もう一人は今話している佐々木弘人。 そして、『姫』こと私、山下秋那は、今信じられないことを聞いた。 「どうゆうこと?だって、その頃って…」 「だから言いたくないって言ったのに…。傷つくのは姫なんだから…」 そう、10ヶ月前は、まだ私と玲は付き合っ
夏姫 さん作 [671] -
永遠の物語
〜〜序章〜〜「ハァッ、ハァッ、ハァ…」 太陽が地平線にその姿を隠し、辺りは暗闇に包まれていた。 周りにある木々は地面に影を落としている。 その中を、一人の男が息を切らしながら走っていた。「ここまで来れば、奴らも諦めるはず…」 男は右手に剣、左手に巻物を持っている。それは、この国の命運を決める、とても重要なものだった。「これさえ…。これさえあれば…」 男は辺りを用心深く見ながら、
秋空 さん作 [518] -
愛されたいのにトドカナイ(1)
〜今よりも少し前の話〜中2の秋。私は一人の男の子と出会った。今思い出しても奇妙だと思う。だって、私は彼を知らなかったから。あとから聞いた話によると、あっちの完全な一目惚れ。はっきり言って知ったこっちゃねぇって感じ。でも、付き合った。好きだったわけじゃない。別に彼氏ぐらいいてもいいかなって思っただけ。本当に、それだけだった。もしこの時、拒んでいたら、今は何か違っていたのかもしれない…。あれは、高
秋雨 さん作 [477] -
愛されたいのにトドカナイ
〜〜序章〜〜 中2の秋。私は一人の男の子と出会った。今思い出しても奇妙だと思う。だって、私は彼を知らなかったから。あとから聞いた話によると、あっちの完全な一目惚れ。はっきり言って知ったこっちゃねぇって感じ。でも、付き合った。好きだったわけじゃない。別に彼氏ぐらいいてもいいかなって思っただけ。本当に、それだけだった。もしこの時、拒んでいたら、今は何か違っていたのかもしれない…。
秋雨 さん作 [463]