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きゃしーさんの投稿された作品が635件見つかりました。
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スカバンburn!!〜夢〜 -125- お見舞いに
――波「秋…大丈夫かなあ…」ワイルド・ワンの4人はずっと地方をまわっていて家にはおらず、猛は部屋にこもり受験勉強に集中していたため、リビングでは波音と光希の2人が寂しく昼食をとっていた。光「大丈夫だよ。聖二も拓朗もおるし、ちぃちゃんもさっき助っ人として出たし…」波「翼も事故で入院しちゃったし…なんか全然おもんない。……なあみっきー!翼も大丈夫なんかなあ?ずっと美弥も拓朗も詳しいこと教えてく
きゃしー さん作 [333] -
スカバンburn!!〜夢〜 -124- “お返し”
―――「おー来た来た」道路の脇に止めた黒いワゴン車を背に、あいつ、“福田ゆうすけ”は立っていた「遅いからもう来ないのかと思っちゃったよ」秋「ちょ、ちょっと道に迷ったの!」「ならいいけど。せっかく“俺ら”が毎日出した手紙もぜーんぶ無視しちゃうからさ」秋「手紙なんて今日の1通しか知らないんだけど」「えーうっそ!“俺ら”がわざわざ作って毎朝届けたのに?」秋「ずいぶんご丁寧なことしてくれたんやな(-_
きゃしー さん作 [348] -
スカバンburn!!〜夢〜 -123- あいつがおらん!
―――拓『伸夫?!』伸「何?」突然かかってきた電話に伸昭は明らかに不機嫌な声で答えた拓『今どこにおる?!』伸「どこって、今からクソ野郎んとこに殴りこみだよ。」相変わらず咳こみながら伸昭は街中をずかずかと進んでいた伸「そういうわけで忙しいからじゃあな」拓『おい!待て!!』伸「何やねん?」拓『秋が居なくなったんや!』その言葉に伸昭の足が止まった伸「はあ?お前ん家に居ったんじゃないん?」拓『そうやって
きゃしー さん作 [335] -
スカバンburn!!〜夢〜 -122- あいつか!
「あ〜、そ、そういえばさ、福田の奴、今日復讐するとかやたらはりきってたよ」空気を変えようと一人が慌てて言ったが、伸昭は全く興味を示さなかった「誰?福田って」「知らねーの?ほら、俺らと同期で建築科学科の。弱そうな女の子助けて、やりにげする奴」伸(へーアホらし)「あー、あれでしょ。仲間に女の子襲わせて、自分が助けてやっちゃうっていう…そこまでせんでもねー」「それで、なんで復讐?」「なんか女の子に殴ら
きゃしー さん作 [341] -
スカバンburn!!〜夢〜 -121- 不穏な朝
―――翌朝誰よりも早く目を覚ましたのは秋奈だった。まだ寝息をたてている光希を起こさないように部屋を出ると、なんとなく玄関に向かった。そのまま外へ出て、郵便受けを確認した。郵便物を取り出すと一枚の封筒が秋奈の手元から足元に滑り落ちた。その赤い封筒を取り上げ、秋奈は目を丸くした。宛名にははっきり自分の名が書かれていたのだ―――「やっと相手してくれたな」「最近誘ってもお前、断ってばっかりだからさぁ、て
きゃしー さん作 [359] -
スカバンburn!!〜夢〜 -120- お父さん
―――拓『それで、ちゃんとワン家に着けたわけやな』秋「うん」リビングで、秋奈はふてくされたように光希に出されたコーヒーカップをくるくる回していた秋「ごめんね、たく」拓『いや、俺はいいけど』秋「でも、たく、うちのこと心配しすぎじゃない?」拓『そりゃお前が帰ってくるなりへこんでるから』秋「そうじゃなくて。わざわざうちがちゃんとワン家に着いたか電話で確認するなんて…最近ちょっと心配しすぎやない?うち、
きゃしー さん作 [361] -
スカバンburn!!〜夢〜 -119- 無視した気持ち
拓「ほんまは、“秋やから”放っとけないんやないん?」聖「…」拓朗を見つめる聖二の鋭い目。その目にも怯まず、拓朗は言い切った聖「…はあ…またそれかよ。しつこいって。何を今さら…」しばらく沈黙を交わした後、聖二は大きなため息をもらした拓「だったら何で秋の相談事を他の奴にまわすようなことすんねん。らしくない」聖「俺はどっかの恋多き野郎とはちゃうからな。俺みたいな奴に相談しても、適切なアドバイスなん
きゃしー さん作 [345] -
スカバンburn!!〜夢〜 -118- なあ、せえちゃん
* * *拓「ただいまぁっ!!!」慌てて家に帰ってきた拓朗の目に入ったのはいつものようにノートをひろげた聖二と平らになったベッドだった聖「おかえり」拓「あれ…秋は?」さっきまで膨らんでいた布団を見つめ、尋ねたが聖二はノートから目を離さない聖「ワン家」拓「え?!(…この展開はなんなんだ…伸夫( ̄□ ̄;))」聖「あいつの“ひねくれ”はどうすりゃいいん?」拓「なんか言われたん…?」聖「別に。ただ“聖二
きゃしー さん作 [337] -
スカバンburn!!〜夢〜 -117- 病院
―――病院翼「いやー死ぬかと思った」ベッドに仰向けに寝たまま、翼がやけにでかい声で言った。その言葉にベッドの脇で彼の衣類をたたんでいた美弥はため息をついた翼「悪いな、心配かけて。でも誰も見舞いに来んなんて」美「…うちが来なくていいって言ったの。あんま大人数で来られても迷惑やし、あんたのその姿見たら波音なんか泣いちゃうんじゃないかと思って」まっすぐ仰向けになって怪我のせいで1mmも動けない翼には、
きゃしー さん作 [381] -
スカバンburn!!〜夢〜 -116- この展開は
拓『まあ、そうへこむなって』濡れた髪から伸昭の頬に滴り落ちる雨粒電話の奥の拓朗の声がやけに穏やかに聞こえ、ますます自分のふがいなさを思い知らされるような気がした。伸「でもやっぱ俺あかんわ」拓『何で?』伸「今日も、泣かしちゃってんもん。俺じゃあかんわ」拓『弱気になんなよ』伸「無理無理。どうせ、あれでしょ?俺みたいな軽男のせいで傷ついた彼女を男友達が慰めて、“そっか、私にとって1番必要だったのは彼だ
きゃしー さん作 [352]