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きゃしーさんの投稿された作品が635件見つかりました。
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スカバンburn!!〜夢〜 -149- 元気?
――翌朝 ワン家猛「おはよ〜」聖「おはよ」朝早く猛がリビングへ出るとすでに聖二が一人で新聞を読んでいた。猛は声をかけるとその彼の向かい側に座った猛「せぇちゃん、この問題教えて」聖「…ん?どれ…」問題を睨む2人。その間に波音が起きてきて猛の隣に座った波「聖二〜」聖「んー?」波「元気?」聖「え?」顔をあげると波音も猛もじっと彼を見つめていた聖「…あぁ、元気だよ」猛「秋奈とまたケンカでもしたん?」聖
きゃしーさん作 [349] -
スカバンburn!!〜夢〜 -148- ちがう
隆「珍しいな…聖二…」突然登場した聖二に隆一は呆気にとられていた。その肩が大きく上下するほど息のあがった聖二の様子にさらに彼は眉をひそめた隆「翼に会ったんやろ?なんかあったか?」聖「いや何もない」首をふる聖二隆「……秋奈は?一緒に行ったんやろ?」黙り込んだ彼をまじまじと眺めた後、隆一はまた背を向け作業をはじめた隆「…そこにクッションあるやろ?…泣きたいんやったら、それ使え。そしたら皆に聞こえなくて
きゃしーさん作 [342] -
スカバンburn!!〜夢〜 -147- どっちに向かえば…
――伸昭家ピンポーン―――伸「…んー…」鳴り響くチャイムの音。今朝と変わらず伸昭はだるそうに寝返りをうったピンポーン伸「…」ピンポーン伸「…こんな時に限って誰もおらんのかよ」伸昭はしぶしぶ立ち上がると玄関の扉をあけた伸「どちらさ…」ギュッ扉開けた瞬間、何かに抱きつかれ伸昭は固まった伸「…秋ちゃん…?」秋「…うぅ…ぐすっ…」伸「…?」秋奈は伸昭の胸に顔を押し付けたまま泣いていた伸「あき
きゃしーさん作 [347] -
スカバンburn!!〜夢〜 -146- 俺じゃない
聖「それは俺に対する“甘え”だよ、秋奈。それは恋愛感情とかそんなんじゃない」秋「…」聖「お前もよくわかってるやろ?俺に対する“申しわけなさ”とほんまの今の感情とをごちゃまぜにすんな」秋「…」聖「お前が好きなのは…俺じゃない…今のお前に必要なのも俺じゃない。…確かに俺はいつもお前を助けてきたし、これからもお前が必要とするならいつでも力になるつもりや。…でも…それは…俺がお前の“親友”やからで……恋と
きゃしーさん作 [339] -
スカバンburn!!〜夢〜 -145- 君は私が好き?
聖「良かったな、翼、喜んでくれて」翼との会話を楽しんだ後、2人が病室をでるとすでに外は薄暗くなり始めていた秋「うん…なあ、聖二」聖「んー?」秋「聖二はうちのこと好き?」聖「は?」そう言った秋奈の目は、まっすぐ聖二を見ていた聖「何、またネガティブな感情にでもなってんの?」秋「そうじゃなくて!真面目に聞いてるの!」聖「べ、別に嫌いじゃないけど…何やねん、急に」秋奈の真剣な表情に聖二は怯んだ秋「うち
きゃしーさん作 [336] -
スカバンburn!!〜夢〜 -144- うちらがおるよ
聖「大丈夫か?」病室の前まで来て聖二が訊いた秋「え?」聖「今日お前変やで。ずっと黙ったまんまで」秋「…」聖「…秋奈、お前の思った通りに言えばええよ。絶対伝わるから」秋「…聖二…うん」聖二は笑って扉を開けた秋「翼!」翼「おお!秋奈やんか!」翼は少しは回復したのか、今日は枕を背もたれにし、上体を起こして座っていた秋「翼…」翼「な、何やねん!…んな泣きそうな顔すんなや!ちょ…せ、聖二!」聖「…ほら、秋奈
きゃしーさん作 [338] -
スカバンburn!!〜夢〜 -143- 忘れないで
秋「何?」秋奈はきょとんとしていた拓「…秋はさ、自分のことを誰も見てくれないってへこんでたのかもしれないけど、よく考えてみてよ。せえちゃんのこと」秋「…聖二?」拓「せえちゃんはずっと秋のこと、見捨てたりなんかしいひんかったやろ?いつも秋のこと…」秋「……」拓「秋、お前は全然寂しい奴じゃないよ。口悪くてもいつもお前のこと気にしてくれるせえちゃんみたいな存在もおるねんから…お前もほんまは充分気付いてる
きゃしーさん作 [351] -
スカバンburn!!〜夢〜 -142- ここにいたの?
―――こんなところにいたの?やっと見つけた、そう言って彼は手を差し出し笑った。その手を私が握ったら、強く握り返してくれた。そんな夢を見た―――秋奈が目を覚ますと、聖二の姿はなく、昨日千羽とまではいかなかったもののなんとか折った数百羽の鶴が丁寧に全て繋げられていて、書き置きがあった。拓「おはよ」少ししてから拓朗が起きて、台所にやってきた拓「ごめん、昨日いつの間にか寝ちゃってて…」秋「うちも寝ちゃって
きゃしーさん作 [408] -
スカバンburn!!-141.5-〜聖二〜 本当の君は? 6/6
バンドでも相変わらず“いい子”だった秋奈も少しずつ“自分”を出すようになっていき俺は寂しさを感じた。でも、メンバーの前で笑う秋奈に嬉しくも思い、これで良かったんだと何度も言い聞かせたバンドを始めると、常に誰かが居て、むしろ俺らは2人きりになることがなくなった彼女にとって“唯一”だった俺は仲間の“内の一人”におちた俺は秋奈の弱さを救うことで自分の強さを感じようとしていたのかもしれないすぐに逃げ道を
きゃしーさん作 [360] -
スカバンburn!!-141.5-〜聖二〜 本当の君は?5/6
あれから、秋奈からはいろんな恋の話を聞いた。はっきりと本人の口から聞くことはなかったけど、どれも最後には結局うまくいかなかったことだけは俺にもわかったそのたびに俺はほっとして、唯一自分だけが秋奈を励ましてやれることに優越と満足を感じて…そんな認めざるをえない感情に振り回されて、自分を責めた何度も何度も奥底に沈めたそのまま俺らは同じ高校へ進学した。2人とも部活には入らず、たまに帰りに会うくらいで前よ
きゃしーさん作 [355]