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tomioちゃん さんの投稿された作品が57件見つかりました。
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神にもの申す人。
神さま私がズルをするときに限ってこっちを見るのをやめてください。神さま私が話しかけるときに限ってムシするのやめて下さい。神さま神さま肩もみましょうか?
tomio さん作 [351] -
拡声器から宇宙へ。(下)
吸収したならさあこの拡声器に叫ぶのだ。愛を叫ぶのだ。あの宇宙のブラックホールめがけて叫ぶのだラヴを!あわよくばジョンレノンよりも優しく強く!声は全てを壊して全てを創るから。点が線になり線が繋ぎ合い、一人の人間が生まれる。それは誰もが成りたかった人だ。彼、或は彼女のまわりには何も無くてすべてがある。そのパーフェクトヒューマンはゆっくりと立ち上がり、差し引き0の渋谷街を歩き去る。なんつうことを考えつ
tomio さん作 [373] -
拡声器から宇宙へ。(上)
どう起きても日曜日の顔は嫌い。空が仏頂面でイジケテいるのだからもうどうしようもない。トンネルを抜けても渋谷は雨。水っぽい井の頭線の改札をだらしなく出てから、今更ながらに行き先を選んでるのが私。あらま、きょうも独りとか自ら辛辣に演出しては本日の、不安を潰すメニューを選んで、孤独を浪費する居場所をサーチしているのも私。という名前の記号。ここのガラス窓からは、ナマリの海に傘が咲いてく様子がようく見え
tomio さん作 [399] -
目を閉じて想う。
甘いもの大嫌いな僕のくちそれなのにどうしても欲しいキミ味のチョコ。できることやれることはもうやった今宵ただチョコを差し出す君を夢みる。そわそわと机や下駄箱のぞき見るまだか今かと知らぬ顔する。帰り道幸せ者の自慢きく期待外れのカバンの軽さよ。足重く階段上る背中ごし母の声など聞こえてはいない。ドアの前ギンガムチェックの箱ひとつ去年と同じ母の優しさ。ありがとう母に言うともうひとつ預かってると母が差し出す
tomio さん作 [372] -
そういえば夢のように。
愛することは食べることに似ていた。愛されることは眠ることに似ていた。あの日々の私は深い眠りの中で君を消化する夢をみていた。
tomio さん作 [372] -
Gショック
できることならこの心をタフでクールなGショックにしたいどんな悲しみの海にも耐えられる丈夫で強いGショックにしたいあなたのキツイ一言にさえつぶれないそんな心が欲しいよ
tomio さん作 [342] -
残酷な宝石
どうすんの?君からもらったこの手紙ふたりの思い出たくさんつめてキラキラ光るザンコクな宝石。どうすんの?君からもらった言葉たち今でもそれがあの頃のままでキラキラ光るザンコクな宝石。
tomio さん作 [359] -
蜩
あの日がふたりの最後と知っていたならもっと君を笑わせたのに君にもう触れられないと知っていたならもっと強く抱きしめたのに。結局僕は最後まで君を怒らせてばかりいた君を泣かせてばかりいた僕はいつも言葉に逃げたね君に何かを偽って。最後の電話。切れたあと僕はゼンマイの切れたロボットみたいに動くこともせず泣くことも忘れてただ過ぎ去った君の姿を瞳の奥で追いかけていたヒグラシがカナカナカナカナ鳴いていた僕のかわ
tomio さん作 [351] -
切株的洋菓子(バウムクーヘン)
バウムクーヘン食わへん?アタシはいつも、いち枚、いち枚はがして食べるそりゃあ大人のアナタから見ればさぞや下品でイヤシかろうねでもなやめられんイチマイ、イチマイ爪先ではがしてはおクチに運ぶイチ枚、イチ枚重ねた経緯に思いを馳せるあるときあ!て気づいてなキリカブみたいとアタシがゆうたら大人はこぞってケタケタ笑う当前でしょうと鼻が上むくアタシはなんかひどく傷ついてやけに悲しくて残りのクーヘンもう食わへん
tomio さん作 [399] -
ネッシー
ネッシーが見たいと弟がゆうたからネッシーを見に私と弟とお母さんと三人で湖まで行ったお父さんはおらんから行かなかったネッシーはネス湖にいるんじゃと弟と私は知っとるのに河口湖がよういるんよてお母さんは言って河口湖でボートに乗ったお母さんはオールを持ってユラユラ笑ってて弟が気持ち悪いゆうて泣き出したわたしはだんだん楽しくなってたお母さんが笑うの久しぶりに見たいきなりいたで!てお母さんがゆうて見たらなん
tomio さん作 [520]