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睦月 さんの投稿された作品が64件見つかりました。

 
  • 山田家熱帯魚日記。PART1

    わたしの部屋には三匹のテトラベタと二匹のネオンテトラ、グローライトテトラ一匹のグラスレッドフィンがいます。その中で、ベタの雌でありおおらかで悪食のベラちゃんについて語りたいと思います。ベラちゃんは色はメタリックグリーン。人によく懐いていてうれしいと水槽のすみっこで上下に動き回る、なんだか魚らしくない子です。そのベラちゃんは、人工飼料一切食べません。なんとか食べるのは赤虫とみじんことクリルいちばん
    睦月 さん作 [408]
  • おら、いきられるかな。

    末期癌の祖母。余命三ヶ月のおばあちゃんは、今、骨と皮だけで、重湯とたまの甘酒だけで生きている。起き上がれなくなって早四日。糞尿は三日前から垂れ流しで、意識はほとんど、もうろうとしている。祖母は末期の大腸癌。六月末に余命を言い渡されてから早四ヵ月。医者も、よくがんばっていると誉める。だが日に日に状態が悪化する祖母に、よくなることはない。もう十分生きたといえのはわかっているが、ひどくつらい。弱ってゆ
    睦月 さん作 [475]
  • やさしい犯罪二

    息子はつらくて涙が出ました。母を殺したくなんてない。ずっと、天寿を全うするまで傍にいたい。息子は迷いました。 「殺したくない。」「せやけど、死ななきゃならんのやろ?あんたにだったら、わたしはいいよ」母が言わんとしていることに気付いて涙を零して、手を握りました「ええよええよ。今までありがとう、あんたが息子でよかった。感謝しとるありがとうありがとう」「かあさん、俺もすぐいくから、俺もかあさんのあとに
    睦月 さん作 [472]
  • やさしい犯罪

    やさしくてかなしい犯罪を見たことがあるだろうか? うまれてこの方二十と数年わたしはやっと、理不尽でやさしくて、かなしくて、切ない犯罪に出会いました介護を受けている母と、母を介護するために会社を辞めて、すべてをなくした息子。国の保険にも制度にもはじき出され、明日食べるものや明かり、水、生活ライフラインをすべて断たれた親子が関西にいました。それでもなんとか生きようとがんばりましたが、国は彼には冷淡で
    睦月 さん作 [409]
  • 年下彼氏〜彼氏の事情2〜

    ゆうちゃんに変なことを言うのだけは許せなかった。ゆうちゃんは優しくて、かわいい彼女。 年なんて、関係ない。 ゆうちゃんが好き。 お試しのお付き合いはしたくなかったし、するつもりもなかった。 その言葉を聞いた桜田が、百年の恋だね、と洩らしたその言葉が、ちょっとクサくて照れたけど自分でもそうだと思った。ぼくは、ゆうちゃんに百年…ううん。千年の恋をしてるんだ。携帯の電子音が鳴る。開いてみると、ゆうちゃ
    睦月 さん作 [380]
  • 年下彼氏〜彼氏の事情〜

    学ランを着たら、少し手足のところが丁度よくなっていたことに気付く。 入学したころは、折って詰めて、でもぶかぶかだったのに。妙な感慨にふけりながら、水色のバッグパックを持ち上げた。 「いってきます」玄関を開ける。 何かを思い出したように、そこで、一回立ち止まると携帯を取り出した。 『おはよー\(^O^)/俺家出たよ!ゆうちゃん一緒に学校までいこ?』とメールをした。 ゆうちゃんとは、六つ年上の彼女の
    睦月 さん作 [394]
  • 現代戦国時代〜山本勘助篇〜

    「いっ…てぇ!」平田は開いていた教室に転がり込むと、そのまま倒れた。背中に乗せていたゆかりがごろごろと床を転がっていった。痛みに顔中が歪んで、脂汗が止まらない。かすかに目を開くと、ざっくりと裂かれた患部に目がいく。腕には傷はない。さっき袖で拭いたときに血がでていないことを知った。ただ、皮膚から血が滲んで痛みが激しいだけ。気色悪い傷だと思う。 (けど、縫わなくて、いいってのだけが、幸いだな)平田は
    睦月 さん作 [401]
  • 現代戦国時代〜山本勘助編〜

    「馬鹿だなぁ、油断するなんて」くすくすと前橋が嘲笑いながら起き上がった。 その手には小刀の入っていた小さな木の鞘が握られていた。 「き、さま」悪態をつこうと口を開こうとするが、痛みに声が続かない。 このままでは、ゆかり共々やられてしまう。自分はまだいい。殺されても、まだ仕方がないと思える。ただ、ゆかりが、仲間が殺されてしまうのだけはなにがなんでも嫌だった。 (だったら――)平田はむったりと笑み続
    睦月 さん作 [487]
  • 現代戦国時代〜山本勘助編〜

    現実から戻ってきた平田は自分がどうすれば助かるかを瞬時に理解した。 そして、横たわるゆかりを救うには。 刀がぎりぎりまで迫る。とっさに左に避けた。 叫びながら前橋の鳩尾にタックルを食らわせて押し倒し、刀を持つ手を蹴りあげた。からんからん、と刀は床を転がり、壁にぶつかって転がるのをやめた。平田は呼吸を荒げながら、馬乗りになり、前橋をにらみつけた。「今川が軍師…雪斎か」「…思い出した?」にいっと前橋
    睦月 さん作 [400]
  • 現代戦国時代〜山本勘助編〜―真田幸村の目覚め―

    目の前に刀が降ってきた。怖い。 平田はスローモーションのように、コマ割って降ってくる刃物を呆然と眺めていた。あぁ、死ぬんだ。 平田はぼんやりと確信しながらも、鈍色の美しい刃を見ながら、なぜかひどくその光が懐かしいことに気付いた。 そして、いきなり目の前のテレビのスイッチが入った肌がびりびりとして、頭皮の毛穴が開いて一気に汗が吹き出るかのような殺気。血の臭い。 呼吸音。 チャンネルの合わないテレビ
    睦月 さん作 [512]
 
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