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アンネリダさんの投稿された作品が123件見つかりました。
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回転木馬
メリーゴーランドくるくる廻る木馬の上で俯く私と決して振り向かぬ貴女幾百くるくる廻っても貴女には追いつけないですね。私はくるくる廻る木馬の上でただ同じ場所を通り過ぎているだけいつか並んで一緒に廻りたいけど今は手を繋ぐことなど叶わぬままだから私の手は宙を何度も何度も引っ掻いている勇気を出して顔をあげてみたけれど貴女は違う何かを見つめていましたねこれからもすぐ後ろで廻る私の存在に気付くこともないでしょ
となりのトトりん さん作 [486] -
心の粉
心の粉が零れていましたそっとわからないくらいだったのにすっかり手から零れていました少しずつ少しずつ だから大事なものが亡くなってしまう大切さがわからなかったのかな無くしてしまうことはとても辛いことなのに亡くさないと気付けないなんて悲しいですね 考えてみて 貴方の大事なものを 考えてみて 亡くしたときを 考えてみて 貴方の大切なものを 考えてみて 失うときを 考えてみて そうしたら貴方は今よりずっ
となりのトトりん さん作 [452] -
屑籠
優しくありたくても心に余裕がなかったり頭痛が酷かったりするだけで私はその気持ちはすぐに屑籠へだから私の屑籠はいつも優しさでいっぱいになっている次は自分自身を捨てるしかなくなるかもね貴女に見せぬ屑籠からは今日も優しさが溢れてる
となりのトトりん さん作 [507] -
貴方に愛を嘯いて
何もいらないなんて言わないで現実ばかりが嫌なら君は何処まで行きますか私が貴方に残せるものはただ嘘みたいな愛を語ること何もいらないなんて言わないで夢の中に逃げるなら君はいつまで眠るのですか私が貴方に残せるものはただ愛を嘯(うそぶ)くこと
となりのトトりん さん作 [477] -
過ちを愛した恋の中のユダ
噛み切られた 私の恋情 うねりながら輝く太陽月と陽の交錯する隙間は 幾度も来るのに それは一つしかない時煌(ときめき)を感じたのか それは揺らぐ日々という獣に食いちぎられてしまう無惨な… 残酷な… しかし そこにしか生まれない 刹那の『美醜』決して形を持たない物を恋した末路が 私という現しを見ない俯く狂人そこにしか生まれることのできなかった過ちを愛した
となりのトトりん さん作 [493] -
窒息
一人といふ恐怖を飲み込み水の中で耐える必ず浮かび上がる事を信じて不安を感じないように僕は息を止めている口を開けば溺れてしまうから
となりのトトりん さん作 [470] -
昇華
季節は冬の終わりを告げるように最後の雪を降らせた 風に左右されてはふわりふわり 眩しい太陽に私は目を細めながらも宙に舞う雪を追いかける 陽に照らされてはきらりきらり 季節は私に関係なく移り変わるけど私も一部になって溶けてしまいそう 風に揺らされてゆらりゆらり まるで私みたいだね そっと手の平に乗せた雪花弁は音もなく昇華してゆく 綺麗な綺麗な最後ですね どれだけ凝縮すればこれだけ綺麗に昇華できる
となりのトトりん さん作 [479] -
月の蜜(ドロップ)
ブラインドの隙間から月の蜜が流れ込み冷たくなった部屋に少しだけ温もりをくれた孤独を感じた夜彷徨う魂を探すようにくるりと回転(まわ)る輪郭を抱えた自由を主張する者は世界から異端児と見られ爪の先に燈したほどの仄暗(ほのくら)い光だけで自分の影を映すことしかできなかった月の蜜を舐める咽がひび割れてしまわないように…自由を主張する者咽を潤しそして また声を出せ… ブラインド隙間を指で抉じ開けようと必死に
となりのトトりん さん作 [462] -
Insomnia
涙を啜り「私を壊して…」私は地べたを這って日々を過ごし自分の腐肉をすすり 泣いた殺してしまいたかったのですすべてとは言わないけれど自分を殺してしまいたかったのです私の肉は腐乱し 犯され目は飛び出て垂れて足の指は意味を持たず耳は耳鳴りばかりを起こしている唇を噛んで「私を殺して…」私はインサムニアの果実をかじり 現実拒否をして二重人格を楽しんで自分の夢を喰って…咲いた殺してしまいたかったのですすべて
となりのトトりん さん作 [513] -
最期の言葉を焔にのせて
最期の言葉を焔(ほむら)にのせて火だるまの魔女が歌う幾千の人々よ私をもっと見て下さい髪は溶け顔は爛れいずれ私の口は閉さるる樹木の豊かな風の中で静かに暮らして居たけれど今は手を縛られて躯体は傷だらけ心は形を失い居場所なく泳いでいます最期の言葉を焔にのせて火だるまの魔女が歌う誰かを焼かぬと気が済まぬなら私を焼きなさい私を千々に裂きなさい貴方がたがそれで幸せになるのなら私は喜んで黒焦げになりましょう最
となりのトトりん さん作 [569]