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紗弥佳 さんの投稿された作品が53件見つかりました。
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角砂糖通信・皆様へ
皆様、お久しぶりです。「角砂糖が溶けていくように」を掲載させていただいております、紗弥佳です。ご無沙汰してしまったのは、小説家になる以外のもう一つの夢、女優・タレントになるという夢に挑戦していました。そして昨日、所属プロダクションが決まりスタートラインに立てました。椿 紗弥佳、と言う芸名で活動をこれからしていきますので宜しく御願い致します。小説も、またしばらくはバタバタして書けそうに有りませんが
紗弥佳 さん作 [644] -
角砂糖が溶けていくように ?L?
「あるいは、蜘蛛の糸。」そう言って、しおりのリボンを指先で摘んだ。しおりはあなたの指先で宙に浮いてひらひらと揺れていた。「私が地獄にいる罪人で、天国から蜘蛛の糸を垂らして貰えたら掴まないでそのまま見てる。」地獄、罪人。指先で揺れるしおりを見守るように見つめて、哀しげに弱く微笑んでいるあなたの顔に似合わないおどろおどろしい怖い言葉がひらひらとあなたの口から吐き出されて宙に浮いた。「糸が切れてまた地
紗弥佳 さん作 [448] -
角砂糖が溶けていくように ?L
飛行機雲が消えかかりそうになりながら残っていた。あなたが困惑して視線を逸らして仰いだ空。「今の私はあの飛行機雲かな。真っ直ぐ伸びていかれそうだったけれど、分からなくなっちゃった。」消えかかりそうな飛行機雲を見つめたまま、ぽつりと呟いて、視線を私に戻した。黒く澄んだ瞳はもう、私から何かを読み取ろうとはしていなかった。「先生は元気?」懐かしそうに柔らかな微笑みを私に向けた。「そのお兄ちゃんなんだけれ
紗弥佳 さん作 [419] -
角砂糖が溶けていくように ????
視線が重なるのは、数えていればそれほど長い時間ではない。しかし、視線が重なり合っている者同士の時間は一瞬止まり、気が遠くなるほどゆっくりと流れて時が凝縮する。本を読む時の活字の向こう側にあるものを読み解こうとしているようなあなたの黒く澄んだ瞳は、変わらないままに私を見ていた。私が何をしに屋上まで来ているのか、あなたに話すことがあるのか、話すことは何か。話すことは自分の彼氏のことか。友達の彼氏のこ
紗弥佳 さん作 [438] -
角砂糖が溶けていくように ????
私は、お兄ちゃんがあなたを気にし続けたり、最終日に連絡先を渡したりしたと聞いた時は教え子を心配するという域を越えているような気がしていた。でもお兄ちゃんは私と歳が同じだから、私みたいに友達とお喋りして笑ったりしないあなたが、お兄ちゃんと質問のあとに本の話を楽しそうに出来る事が分かって、誰とも話が出来ない訳じゃないあなたが今どうしているかが気になるだけだと言っていた。それをそのままみずきに話した。
紗弥佳 さん作 [497] -
角砂糖が溶けていくように ????
何故、あなたは人前で誰かと話をするのが苦手なのだろう。何故、あなたは女の子とは話さないのだろう。高校生だったあの頃、周りの女の子と付き合いを持たないのは教室の中ではすごく不便なことだった。特別仲良くならなくても広く浅い付き合いもしていないと、一対何十になってしまうから。その何十人の一人一人だけでは何も影響力はないけれど、何十人もの女の子が纏まった時は物凄いパワーがある。お兄ちゃんはそう言う事を心
紗弥佳 さん作 [437] -
角砂糖が溶けていくように ????
お兄ちゃんがあなたに訊きづらかったのは何故なんだろう。人前で話すのが苦手だからと言ったあなたに、何故その理由を訊くことをためらったのだろう。「藍田さんに何があって、まわりの女の子と話さなくなったんだろうね。」いつのまにかみずきは、あなたについての事を私と一緒に考え始めていた。「私もそれが分からないんだ。私たちとは話したりしないのに、彼氏とか翔くんとか、お兄ちゃんが行ってたうちの学校の男子校の人た
紗弥佳 さん作 [437] -
好きと恐いと知りたいの繰り返し(独り言)
好きになったり恐くなったりそのくせに知りたいと思って近付いてみたり周りが悪く言っても周りが知らないだけで良いところがあるはず、と信じていたりそれでもそう信じていても存在そのものが好きだったり恐かったり不思議に思って近付いてみて好きになったり恐くなったり考え出すと止まらない考え出すと何故か胸の真ん中や頭の真ん中から何かが削り取られていくようなそんな感覚それでも人という存在が好きになったり恐くなった
紗弥佳 さん作 [439] -
角砂糖が溶けていくように ????
私があなたを探している理由は、お兄ちゃんがあなたを心配しているから…、みずきにどこから話をすればいいのか迷った。最初から話すしかないのかな、お兄ちゃんがあなたを心配するようになった事。みずきの目は、ねぇ話してと言っていた。私は普段一緒にいる友達に話すのと同じ様に話し始めるしかなかった。「長くなるけど、いい?」みずきは、目で頷いて、続きを話してと言っていた。「お兄ちゃんは藍田さんが中学校の時に通っ
紗弥佳 さん作 [370] -
角砂糖が溶けていくように ????
みずきの目の涙の膜はついに雫になって、ゆっくりひとつひとつ落ちていった。「今でも翔は藍田さんを追いかけているみたいだけれど、相手にされてないみたい。だから、待ってることにしたんだけれど…待つって大変だね。一緒にいれば時間なんてあっという間だったのに。」みずきはこのことで大分、独りで泣いて過ごしていたみたいだ。疲れた顔をしていて、涙はそれ以上流さなかった。「藍田さんにも彼氏がいるはずなのになんでこ
紗弥佳 さん作 [397]
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